LLMO・AI

LLMOとは?AIに選ばれる仕組みと対策をLANYの支援実績から解説

LLMOとは?AIに選ばれる仕組みと対策をLANYの支援実績から解説
目次

LLMO(Large Language Model Optimization/エルエルエムオー)とは、ChatGPTやGeminiなどのAIが質問に答えるとき、その回答のなかで自社が候補として挙がり、推奨されるようにするための取り組みです。GEO・AIO・AEOもほぼ同じ意味で使われます。

LLMOには「自社サイトがAIの回答の参照元として引用されること」と「自社のサービス名がおすすめとして挙がること」の2つがあります。事業成果に直結するのは後者です。

LANYは2025年からLLMOの支援を始め、これまでに複数の企業でAI推奨率の改善に取り組んできました。そのなかで分かってきたのは、AIの回答は一定の構造に分解できるということと、成果が出るときは必ず「AIが参照するページ」に「AIが選ぶ理由」が書かれているということです。

本記事では、LLMOの定義とSEOとの違いから、AIが推奨を決めるプロセス、LANYが実際に使っている対策の手順、支援事例で出た数値、効果の測り方、社内体制の作り方までを解説します。AI時代のSEO対策を検討している方にとって、LLMOはSEOと並行して取り組む施策の一つとして位置づけられます。本記事はAI SEOの実践的な入口としても活用いただけます。

この記事でわかること
  • LLMOとは何か、SEO・GEO・AIO・AEOとの違い
  • AIが「おすすめ」を決めるまでの4ステップ
  • LLMO対策の手順(CEP → KBF → RTB)
  • LANYの支援でAI推奨率がどう動いたか(5つの成功事例)
  • 効果の測り方(GA4と認知経路アンケートの実測差)
  • LLMOは誰がやるのか:社内体制の作り方

LLMOとは?

LLMOとは、AIの回答のなかで自社が候補に挙がり、推奨されるようにするための取り組みです。


LLMOとは

ユーザーが何かを調べるとき、検索結果から複数のサイトを回って答えを探すのではなく、ChatGPTやGeminiに質問し、直接答えを得るケースが増えています。こうした行動が広がるなか、AIの回答に自社が登場しなければ、ユーザーの検討候補にすら入れない可能性があります。 この新たな情報探索行動に対して、自社がAIに適切に認識・推奨される状態をつくるための取り組みがLLMOです。

LLMOで目指す状態は2つに分かれます。


内容事業への効き方
引用AIの回答の参照元として、自社サイトのURLが表示される参照元からの流入が発生する。ただし量は小さい
推奨AIの回答文のなかで、自社のサービス名・ブランド名が挙がる候補に入り、検討・比較の対象になる

現行の議論では「引用されること」が目的として語られがちですが、事業成果に効くのは推奨のほうです。 自社サイトが参照元として引用されていても、回答文で推奨されているのは競合、という状態は実際によく起こります(後述する大手インフラ企業の事例がまさにこの状態でした)。

LLMO・GEO・AIO・AEOの違い

呼び方が複数あって混乱しやすいところですが、実務上はほぼ同じものを指しています。

呼称正式名称直訳使われ方
LLMOLarge Language Model Optimization大規模言語モデル最適化最適化の対象(LLM)を主語にした言い方。日本国内で最も使われる
GEOGenerative Engine Optimization生成エンジン最適化海外で先行した言い方。学術論文由来
AIOAI OptimizationAI最適化最も広い言い方。GoogleのAI Overviews対策を指すこともある
AEOAnswer Engine Optimization回答エンジン最適化「答えを返すエンジン」を主語にした言い方

厳密に使い分ける実益はほとんどありません。社内で用語を統一し、「AIの回答で自社が推奨される状態を作る」という目的が共有されていれば十分です。 本記事では以降LLMOで統一します。

LLMOとSEOの違い

LLMOとSEOの違いは、「誰に最適化するのか」と「どこで勝負するのか」の2点です。

項目SEOLLMO
最適化の対象Googleなどの検索エンジンChatGPT・Geminiなどの生成AI
ゴール検索結果で上位に表示され、自社サイトに来てもらうAIの回答で候補に入り、推奨される
主戦場自社サイト自社サイト+第三者メディア+比較サイト
成果の見え方順位・クリック数として計測できる一部しか計測できない(詳細は後述)
担当部署SEO・コンテンツ担当SEO+PR・ブランド+事業開発の横断
着手難易度既存コンテンツの改善から今日着手できる。ツール・ノウハウは整備済みエンティティ整備・一次情報発信・PR連携など、体制構築から始める必要がある場合が多い
効果が出るまでの期間目安コンテンツ改善から3〜6ヶ月が一般的な目安(サイト規模・競合強度による)早いものは1〜2ヶ月で推奨率に動きが出る(後述の事例2で解説)。言及獲得・PR系は数ヶ月〜半年以上を見込む
計測可能性GA4・Search Consoleで流入数・順位・CTRを定量計測できる直接計測できるのは一部。ゼロクリック引用・アプリ内AI経由は計測できない
向いているサイト・事業タイプ検索ニーズが明確に存在するあらゆるサイト高関与商材・BtoB・指名検索が育っているブランドサイトで優先度が高い。

一番の違いは主戦場の広さです。SEOは基本的に自社サイトを整えるゲームですが、LLMOはAIが参照する情報全体が対象になります。AIは公式サイトだけでなく、比較メディア、業界メディア、レビューサイト、SNSも読んで判断しているためです。

LLMOはSEOの置き換えではない

LLMOが注目され始めた当初、「SEOはもう終わり」という言われ方もされましたが、実務上はそうなっていません。AIが参照する情報の多くは、そのテーマで検索上位にあるページだからです。 AI Overviewsの引用元を見ても、そのキーワードで上位20位以内に表示されているページが大半を占めます。

つまり、SEOで上位にいることはLLMOの前提条件に近い位置づけです。SEOをやめてLLMOに乗り換えるのではなく、SEOで作った資産の上に、AIが推奨理由として使える情報を足していく、という順序になります。

LLMOについては、LANY代表の竹内がビジネス映像メディア「PIVOT」に出演し、2026年のマーケティングにおいてLLMOがビジネスの成否を分けるインフラになりつつある背景や、AIに選ばれるために企業が取り組むべきことについて解説しています。こちらもぜひご覧ください。


AI検索で選ばれるのは2段階ある

LLMOで最初に整理しておきたいのが、「候補に入ること」と「選ばれ切ること」は別の課題だという点です。

生成AIが普及して、消費行動の起点は「検索する」から「AIに相談する」に移りつつあります。日経クロストレンドはこの変化をAICAS(相談 Ask → 興味 Interest → 確認 Confirm/Check → 購買 Action → 共有 Share)として整理しています。ここで起きているのは、相談相手が人や検索エンジンからAIに変わったことと、AIと確認を重ねながら購買まで進むようになったことです。

この流れをファネルに置き直すと、AIに選ばれるまでには2つの段階があります。

段階ユーザーがAIに聞くこと問われること
TOFU(認知)「スキンケアのやり方を教えて」AIは一般的な情報を返す。特定ブランドは出にくい
MOFU(検討)「おすすめのスキンケアブランドを教えて」おすすめ候補に入っているか
BOFU(購入)「〇〇の評判は?」「〇〇と△△を比較して」最後に名指しで選ばれるか

TOFUからMOFUへは、AIが自律的にユーザーを誘導してくれます。「スキンケアのやり方を教えて」と聞いたユーザーに、AIは手順を説明したうえで具体的な製品名まで出すことがあります。そのため、LLMOでリソースを割くべきなのは、MOFUとBOFUの2つです。

AIはどうやって「おすすめ」を決めているのか

AIの回答はブラックボックスに見えますが、実務上は一定の構造に分解できます。人が誰かにおすすめを聞かれたときと、ほぼ同じ手順を踏んでいます。

ステップAIがやっていること
1. 相談を受け取るユーザーが悩みや条件を伝える(「自分に合うおすすめは?」)
2. 候補を比較する価格・特徴・実績などを比べる
3. 根拠を確認する公式サイトや第三者の情報から、選ぶ理由をたしかめる
4. おすすめする条件に合い、根拠がある候補を推奨する

ここで重要なのはステップ3です。AIは、条件に合っていそうな候補のなかから、「選ぶ理由」を文章として拾えたものを推奨します。 逆に言えば、優れた製品でも、その良さがWeb上のどこにも書かれていなければ推奨されません。

海外でよく引用される例が、オフィス家具メーカーのハーマンミラーです。AIに「姿勢を改善するのに良い椅子は?」と聞くと、ハーマンミラーが挙がります。これは、AIが「姿勢をよくする椅子=人間工学的に設計された椅子」という基準を立て、その基準を満たす根拠(人間工学に基づく設計、受賞歴、専門家の言及)が、公式サイトにも第三者メディアにも豊富にあるためです。

ハーマンミラーの事例(海外事例)

参考:LLMO: 10 Ways to Work Your Brand Into AI Answers

つまりLLMOでやることは、AIが立てる基準を特定し、その基準を満たす根拠を、AIが読む場所に置くことに集約されます。

LLMO対策の進め方:CEP → KBF → RTB

LANYでは、LLMO支援を進める際に、①CEPを設定する → ②KBFを調査する → ③RTBを配置する の3ステップで整理しています。ユーザーがどのような場面で検索・質問するのかを捉え、重視する判断軸を明確にし、そのうえで自社が選ばれる根拠を整えていく流れです。

何を決めるか問い
CEPを設定するどんな問い(プロンプト)を取りにいくかを設定する顧客はどんな場面でAIに相談するか
KBFを調査するその問いでAIが何を基準に選んでいるかを調査するAIはいま何を根拠に推奨を決めているか
RTBを配置する選ばれる根拠をどこに置くか決めるAIはどこを読んでいるか。そこに何を書くか

一言でいえば、AIの選定基準に対して、自社の良さをPRするという作業です。以下、それぞれ具体的に説明します。

Step 1. CEP:どんな問いを取りにいくか決める

CEP(Category Entry Point)は、顧客が自社のカテゴリを想起する場面のことです。LLMOでは、これを「顧客が実際にAIに打つであろうプロンプト」まで具体化します。

SEOのキーワード設計と似ていますが、決定的に違うのはプロンプトのほうが長く、状況が入るという点です。「化粧水 おすすめ」ではなく「冬の朝に、時短で保湿したい30代におすすめの化粧水を教えて」と打たれます。生成AIは複雑な文脈の理解が得意なので、状況を含んだ相談がそのまま投げられます。

ここでは、対策するプロンプトをユーザーの検討段階に応じて、MOFUとBOFUの2種類に分けて設計します。

  • MOFU(比較・検討段階):まだ特定の企業やサービスに絞り込んでおらず、自分の課題や条件に合う選択肢を探している段階
  • BOFU(最終検討段階):すでに具体的な企業・サービスを認知しており、評判や競合との違いなどを確認している段階

それぞれユーザーがAIに投げかける問いの性質が異なるため、プロンプトの設計方法も分けて考えます。

MOFUのプロンプトは、次の4つの軸で組み立てます。

内容BtoCの例BtoBの例
Whoユーザーの属性・文脈30代/メンズ/敏感肌IT業界/中小企業/情シス担当
What製品・サービスのカテゴリ化粧水/美容液CRM/SFA/MA
When / Whereタイミング・シーン・場所冬/朝のメイク前/旅行先期末の予算消化/リモートワーク環境
Why目的・課題・悩みニキビケア/高コスパ顧客定着率の向上/予算削減

WhoとWhatがコア変数、When/WhereとWhyが状況です。この状況部分を厳密に設計すると、競合が見落としているコンバージョンに近いプロンプトを取りにいけます。

BOFUのプロンプトは、自社名や競合名が入る形になります。

  • 「〇〇(自社)の評判は?」
  • 「〇〇(自社)と△社の〇〇を比較して」
  • 「〇〇(自社)は中小企業でも使える?」

BOFUは検討の最終段階なので、ここで不利な情報が出てしまうと失注に直結します。自社名・競合名の入ったプロンプトは個別に設計して、必ず計測対象に入れてください。

CEPを決めるときは、単に「どのプロンプトなら勝てそうか」から考えるのではなく、「自社の強みが最も活きるのは、ユーザーのどのような状況・文脈か」から考えることが重要です。 その文脈を起点に、対策すべきプロンプトへと落とし込んでいきます。

LANY自身も、「デジタルマーケティング」や「SEO」といった大きなカテゴリを広く狙うのではなく、まずは自社の強みを発揮しやすい「データベースSEO」「BtoB企業向けSEO」といった領域から優先的に押さえています。

工数目安:CEPの初回設計は、対策クエリ50〜100件程度・専任1名であれば実作業で半日〜1日程度です。完璧なリストを作る必要はなく、Who/What/When・Where/Whyの4軸が仮でも埋まればStep 2に進めます。

Step 2. KBF:AIが何を基準に選んでいるかを特定する

CEPを決めたら、そのプロンプトを実際にAIに投げます。 ここが全ての出発点です。AI検索はブラックボックスに見えますが、聞けば答えが返ってくる以上、観測はできます。

見るのは3点です。

見る観点具体的に確認すること
① 推奨されているかそもそも候補リストに出ているか。何番目に言及されているか。競合はどう出ているか
② どのように推奨されているかどんな比較軸・理由で選ばれているか。自社が望む強みで語られているか。誤情報や不利な文脈になっていないか
③ どこを参照しているか公式サイトか、第三者メディアか、比較記事か。どのURLが引用されているか

このうち②から読み取れるのがKBF(Key Buying Factor=AIの選定基準)です。AIは回答のなかで「〇〇だから、この製品がおすすめです」と理由を書きます。その理由の部分がKBFです。

たとえば「姿勢をよくする椅子が欲しい」というプロンプトに対して、AIは内部で「姿勢をよくするには人間工学的に設計された椅子が良い」という基準を立て、その基準を満たすブランドを挙げます。基準が「スタイリッシュな椅子が欲しい」に変われば、拾われる根拠も「グッドデザイン賞の受賞」などに変わります。同じ製品でも、プロンプトが変わればAIが見る基準が変わるということです。

ハーマンミラーの事例(海外事例)

KBFが特定できたら、自社と競合を並べてギャップを見ます。

AIが重視するKBF自社の現状競合Aギャップの要因
保湿成分の具体性成分名のみ記載濃度まで記載競合は成分名に加えて濃度まで、AIが拾える形で書いている
低刺激性・安全性「低刺激」と自称「パッチテスト」済みと明記自社は自称のみ。競合は客観的な事実を出している
コストパフォーマンス1ml単価の価格で優位問題なし
第三者評価・実績比較記事に未掲載主要な比較記事に掲載済検索上位の比較記事に自社の掲載がなく、AIが根拠を拾えない

このような表を作ると、やるべきことが自動的に決まります。 「AI推奨率を上げる」という目標が、「比較記事に掲載を取る」「成分の濃度を書く」という具体的な作業に分解されるからです。

工数目安:KBFの特定と自社・競合のギャップ表作成は、CEP1本あたり1〜2時間程度が目安です。設計したプロンプトをAIに数回投げ、回答文から選定基準を書き出すだけの作業なので、専門ツールは不要です。

Step 3. RTB:選ばれる根拠を、AIが読む場所に置く

RTB(Reason To Believe)は、KBFを満たしていることを裏づける具体的な根拠です。最後の作業は、このRTBを「どこに置くか」まで決めて実装することになります。

設計書はこの粒度まで落とします。

項目内容
CEP(問い)30代 乾燥肌 化粧水
KBF(評価軸)低刺激性・安全性
RTB(証拠)セラミド高濃度配合・パッチテスト完了
配置先公式FAQ、成分解説記事、比較メディア

具体的な施策は、「どのKBFのギャップを埋めるための施策か」という軸で整理すると、優先順位をつけやすくなります。 テクニカル/コンテンツ/PRといった施策の種類ごとに並べるだけでは、何を解決するための施策なのかが見えづらく、どこから着手すべきか判断しにくくなるためです。

埋めたいKBF置く情報(RTB)置く場所
実績・信頼できるか導入社数、改善率、継続率などの定量実績と、その実績が顧客にとって何を意味するか公式トップ、「選ばれる理由」ページ、比較メディア
自社に合うか(適合条件)対象の企業規模・業種・利用シーン、逆に向かないケースサービスページ、FAQ、検討シーン別のコンテンツ
第三者はどう評価しているか受賞歴、メディア掲載、専門家コメント、レビュー比較サイト、業界メディア、プレスリリース
そもそも同じ会社と認識されているか社名・サービス名・拠点名の表記統一、NAP情報、Aboutページ、会社概要自社サイト+外部に掲載される全ての基本情報
AIがページを読めるかrobots.txtでAIクローラーを弾いていないか、JavaScript依存で情報が取得できていない状態になっていないかサイト全体

一番下の「AIがページを読めるか」は最優先で確認してください。どれだけ良い情報を書いても、robots.txtでGPTBotなどを弾いていればAIが読むことができません。

また、「そもそも同じ会社と認識されているか」(エンティティ整備)は、多くの会社にとって着手の起点になります。具体的には以下を確認してください。

  • Aboutページ・会社概要:会社名(正式名称・略称)・代表者名・所在地・事業内容が、Organization構造化データとしても記載されているか
  • 構造化データの設置確認:Google リッチリザルトテスト(search.google.com/test/rich-results)でエラーが無いかを確認する
  • SNSプロフィールの整合:X・LinkedIn等のプロフィールに書かれた会社名・URL・事業説明が、自社サイトのAboutページと一致しているか
  • 簡易チェック:ChatGPTやGeminiに「〔自社名〕はどのような会社ですか?」と質問し、返答が実際の事業内容・代表者と一致しているかを確認する

llms.txtと構造化データについて

この2つはLLMOの文脈でよく話題になるので、現時点でのLANYの見解を書いておきます。

llms.txtは、現時点では効果があまり見込めません。 主要なAIがllms.txtを参照して回答を組み立てているという確証が取れていないためです。設置してはいけないというものではありませんが、それより先に、robots.txtでAIクローラーを弾いていないかを確認するなど他の施策を進めるほうが重要です。

構造化データは、それ自体に効果があるというより、間接的に効果があると考えています。 構造化データを正しく実装しようとすると、必要な情報を必要な形で書かざるを得なくなるからです。たとえばFAQ構造化データを入れるには「質問」と「それに対する簡潔な回答」がセットで必要になり、Product構造化データを入れるには価格・提供者・仕様を明示することになります。その過程で、AIが根拠として拾える形の情報がページに揃う、という順序です。

マークアップそのものが評価されると考えて工数をかけるより、「構造化データが求める項目を、本文にもきちんと書けているか」というチェックリストとして使うのが実用的です。

対策の範囲は自社サイトだけではない

LLMOはSEO担当者だけでは完結しません。AIが参照するのは自社サイトだけではないためです。対策の範囲は、いわゆるトリプルメディア全体になります。

メディア役割打ち手
オウンドメディア(公式サイト・コラム)ブランドに関する情報の土台。正確さと具体性を担保するAIが参照しやすい形でRTBを設計して配置する
アーンドメディア(無料の第三者メディア)AIが「信頼できる情報源」として扱いやすくするデジタルPRで、専門メディア・レビュー・専門家コメントの言及を獲得する
ペイドメディア(有料の第三者メディア)短期間で特定の文脈での言及を増やす比較サイトへの掲載、記事タイアップ広告

AIが実際にどの情報源を参照しているかは、Step 2の計測で把握できます。ここで重要なのは、参照元によって優先すべき施策が変わることです。 参照元が比較メディアに偏っている場合、自社サイトだけを改善しても推奨の増加にはつながりにくいため、外部メディアへの働きかけが必要になります。

逆に、自社サイトがすでに引用されているのに推奨されていないなら、自社サイトの優先順位が高まります。

LLMOで実際に成果が出た5つの成功事例

LANYが実際支援した5つの成功事例です。施策の内容はそれぞれ違いますが、共通しているのは「AIが参照するページ」に「AIが選ぶ理由」を明確に書いたことです。

事例主な施策成果
専門職特化型転職エージェントAIが参照する重要ページに「選ばれる理由」を実装(既存ページの改善)推奨率が改善、AI経由CVが約4倍
大手ビジネスメディア保有していた約300ページに「選ばれる理由」を実装(既存ページの改善)AI推奨率 0% → 10%
大手インフラ企業AI引用実績のあるコラム3記事に「選ばれる理由」を実装(既存ページの改善)AI推奨率 18% → 49%
大手通信企業クエリファンアウトに対応する記事を新規制作AI推奨率 0% → 14%
複数拠点の法律事務所AIが参照するポータルサイト・支店サイトに「選ばれる理由」を付与AI推奨率 25% → 53%

5事例のうち4事例は、新規のページを作らずに既存ページの改修だけで成果が出ています。 LLMOと聞くと新しいコンテンツを大量に作る必要があるように思われがちですが、実際には「すでにAIに読まれているページに、選ばれる理由が書かれていない」というケースが多くあります。

以下は各成功事例の詳細(課題・施策・成果)です。

事例1:専門職特化型転職エージェント(AI経由CVが約4倍)

課題:専門性と支援品質には強みがあるのに、サイト上の訴求が抽象的で、AIが競合と比較するための情報が不足していました。

施策:トップページと「選ばれる理由」ページを改修し、定量実績をテキストで追加。さらに、その実績が顧客にとって何を意味するのかまで書きました。「手厚い支援」というキャッチコピーを、独自メソッド・支援体制・定着実績という比較判断に使える情報に置き換えた形です。

成果:追加した情報がAIの推奨理由として反映され、AI経由の直接CVも複数発生しました。4ヶ月でAI経由CVは約4倍になっています。改修したのは重要ページ数枚だけで、それでも推奨とCVは動きました。

事例2:大手ビジネスメディア(推奨率 0% → 10%)

課題:記事・動画・プレスリリースは豊富にあるものの、AI上の推奨率は0%。各コンテンツと法人向けサービスの関係が不明確でした。

施策:自社記事・プレスリリース・YouTube関連ページの約300ページに対して、「どのような人材に届くか」「どの企業課題に有効か」「他媒体との違い」「採用・ブランディングへの活用価値」を追加しました。

成果:約1ヶ月の実装で、ChatGPT・Geminiの複数プロンプトで新たに推奨を獲得。推奨率0%から最大10%まで上昇しました。新規記事の制作はしていません。 既存のコンテンツと自社サービスの提供価値を結びつけただけです。

事例3:大手インフラ企業(推奨率 18% → 49%)

課題:自社記事はAIの情報源として使われていました。しかし、業者選びの一般的な情報として引用されるだけで、自社サービス名は推奨されていませんでした。参照はされているのに、推奨されていない状態です。

施策:引用されていた3記事を特定し、冒頭文・結論部・おすすめ理由・比較表・サービス情報表に、自社サービス名と実績を追加しました。

成果:Gemini推奨率が18%から49%へ上昇。改修したのは3記事だけです。すでにAIに読まれているページを特定できれば、そこに手を入れるのが最も効率的だと分かる事例です。

事例4:大手通信企業(推奨率 0% → 14%)

課題:特定領域で推奨率0%。外部メディアへの掲載には継続的な費用が必要で、自社ブログの活用で推奨を獲得したいという要望がありました。

施策:AIのクエリファンアウトを特定し、それに対応する記事を新規制作しました。クエリファンアウトとは、AIが1つの質問に答えるために、内部で複数の関連クエリを同時に検索する仕組みのことです。単一キーワードに答えるSEO記事ではなく、AIが回答時に展開する比較・適合条件・事例・FAQまでを1記事に網羅しました。

成果:新規記事が参照元として使われ、推奨スコア0だった領域で推奨を獲得。0% → 14%まで上昇しました。

事例5:複数拠点の法律事務所(推奨率 25% → 53%)

課題:ポータルサイトと支店ページの情報が不足していたことに加え、法人名の表記揺れ、拠点ごとの名称・住所・電話番号の不統一がありました。

施策:2方向で進めました。1つは選ばれる理由の追加(相談実績・費用・アクセス・事務所の体制・営業時間)。もう1つは情報の正規化(法人名、拠点名、NAP、Googleビジネスプロフィール、ポータルサイトの記載統一)です。

成果:Gemini推奨率が25%から53%へ、エリア×専門領域でおよそ2倍に改善しました。エリアで戦う業種では、「なぜ選ぶか」と「どの拠点が同じ法人か」の両方を整える必要があることが分かる事例です。

LLMOの効果はどう測るか

LLMOの効果測定が難しいのは、AI検索ではクリックを伴わない意思決定が発生するからです。

ROIは流入だけでは評価できない

従来の検索行動では、ユーザーは検索結果からサイトをクリックし、サイト内で問い合わせや購入に至りました。順位・クリック数・セッション数・CV数を一連の流れとして追えたわけです。

一方、AI検索ではこういう行動が起きます。

  • AIの回答内で企業やサービスを知る
  • AI上で複数の企業を比較し、候補を絞り込む
  • 後日、企業名をGoogleで検索して訪問する
  • URLを直接入力したり、別のメディアを経由したりする
  • AIの回答だけで意思決定し、その後営業担当者へ相談する

この場合、AIが認知や比較検討に大きく影響していても、GA4上では「Google検索」「ダイレクト」「他メディア経由」として計測されます。

つまりAI検索の成果は2種類あります。

計測しやすい成果

  • AIの回答から直接クリックしてサイトに来る
  • AI上でそのまま購入・チェックアウトする

計測しにくい成果

  • AI上で意思決定だけ済ませ、後から指名検索で来る
  • AIの回答でブランドを認知し、別のタイミングで想起される
  • 複数の接点のうちの1つとしてAIが効いている(間接・マルチタッチ)

LLMOの効果を評価するときは、GA4で計測できるAI流入だけを見るのではなく、AI上での可視性と問い合わせ時の認知経路も含めて判断する必要があります。

GA4の数字と、ユーザーの自己申告には20倍以上の差がある

ここで、LANYの実際の数値に基づく事例を紹介します。2026年7月のGA4では、自然AI検索からのセッションは全体の0.86%、AI検索経由のCVは0.95%でした。GA4だけを見れば、AI検索のインパクトは1%にも満たないように見えます。

一方、同じ月の問い合わせ・資料ダウンロードを頂いた方に「どこでLANYを知ったか」を聞くと、回答64件のうち18件が「生成AI(ChatGPT、Geminiなど)」でした。全体の28.1%にも上ります。

LANYの生成AI経由の問い合わせ割合_GA4vsアンケート

補足としてこの2つは単純に比較できる数字ではありません。GA4のCVには複数のコンバージョンイベントが含まれる一方で、認知経路の集計対象は問い合わせと資料ダウンロードに限られます。認知経路はユーザーの自己申告であり、AIが成果を発生させた因果を証明するものでもありません。

それでも、GA4で見える1%前後という数字だけではAI検索の影響全体を捉えられていないことは読み取れます。ユーザーがAIでLANYを知った後にGoogleで「LANY」と指名検索すれば、GA4では自然検索として計測されます。後日URLを直接入力すればダイレクトになります。

GA4で確認できるAI経由セッションは、実際の影響の下限値として扱うのが良いのではないかと考えています。 AI経由セッション数だけを見てLLMOの可否を判断すると、影響を大きく見誤ります。

見るべき5つの指標

指標見る目的見方
AI推奨率そもそも候補に入れているか重要プロンプトの回答を定点観測する
第一推奨率競合より優位に推奨されているか回答内で何番目に挙がるかを記録する
推奨理由どんな強みで選ばれているか回答文から推奨の理由を抽出する
競合比較時の表現比較文脈で不利になっていないか比較プロンプトを別立てで計測する
AI経由CV・商談影響事業成果につながっているか問い合わせフォームの認知経路アンケートで確認する

推奨率を測るときは、同じプロンプトを複数回・定期的に投げるのが前提です。生成AIの回答は同じ質問でも回答結果が変わるため、1回の結果では判断できません。あわせて、過去の会話が回答に影響しないよう、計測時はAIのメモリ機能をオフにしてください。

GA4で計測できる範囲(対話型AIからの直接流入)は、次の手順で確認できます。GA4 →「レポート」→「集客」→「トラフィック獲得」→ディメンションを「セッションの参照元/メディア」に変更→ chatgpt.com・perplexity.ai・gemini.google.com などをフィルタリングします。

前述のとおり、これで拾えるのは影響全体の一部にとどまる点は踏まえておいてください。

一番早く始められるのは、認知経路アンケート

計測ツールの導入を検討する前に、問い合わせフォームに「どこで当社を知りましたか」の設問を1つ足すのが最も早く、かつ確実です。

前節の28.1%という数字も、特別な計測ツールではなくこの設問1つから取れています。社内でLLMOの予算を通すときも、この1問があるかないかで説得力が変わります。 「AI経由の流入は1%です」としか言えない状態と、「問い合わせの3割はAIで知っています」と言える状態では、話が全く違います。

設問は自由記述ではなく選択式にし、選択肢には「生成AI(ChatGPT、Geminiなど)」を明示的に含めてください。「Web検索」しか選択肢がない場合、実際には生成AIを通じて知った人も「Web検索」を選んでしまい、AI検索の影響を正しく把握できません。

LLMOの期待効果とROIをどう考えるか

「LLMOをやると、どれくらいの売上が期待できるのか」は、社内で予算を通すときに必ず聞かれます。

AI検索では、個々のプロンプトが何回入力されているかを直接把握する手段がありません。ただし、それでも試算はできます。関連するSEOキーワードの検索ボリュームを起点に、AI検索上の需要を代替推計するのが、現時点で現実的な方法です。

AI検索経由の事業貢献額

= SEO検索ボリューム × AI検索利用率 × ブランド選択率 × CVR × CV単価

この5つのパラメータのうち、LLMOで動かせるのはブランド選択率だけです。検索ボリュームもAI検索利用率も市場側の数字で、自社の施策では変わりません。だから期待効果は、施策後のAI経由CVをそのまま成果とするのではなく、施策をしなかった場合との差分で考えます。

LLMOの期待効果

=(施策後のAI経由CV − 現状のAI経由CV)× CV単価

ここで押さえておきたいのは、ブランド選択率の現状値は推測ではなく実測で入れられるということです。プロンプトを定点観測すれば、現状の推奨率として数値化できます。試算の5パラメータのうち、自社で一番精度良く埋められるのがここです。

ROIは次の式で考えます。

LLMOのROI

=(LLMOによる増分利益 − LLMO関連費用)÷ LLMO関連費用 × 100

重要なのはCV単価に何を設定するかです。問い合わせ1件の価値を考えるなら、問い合わせ後の商談化率と受注率まで含めて期待値に換算します(商談化率 × 受注率 × 1受注あたりの粗利)。継続契約が多いビジネスでは、単月の売上ではなくLTVを用いたほうが実態に近いROIになります。

施策直後に売上で評価しない

LLMOの成果は段階的に現れます。施策を始めた直後に売上だけを見て判断すると、ほぼ確実に「効果なし」という結論になります。

評価段階主な指標見るタイミング
AI上の可視性ブランド言及率、推奨率、引用率短期(1〜2ヶ月)
直接成果AI経由セッション、AI経由CV中期
事業成果問い合わせ、商談、受注、売上・粗利中長期

先に見るべきは一番上の「AI上の可視性です。事例のブロックで紹介した大手ビジネスメディアは、約300ページへの施策実装から約1ヶ月で推奨率が0%→10%まで変化しました。推奨率は1~2ヶ月と早い段階で動くので、ここを社内報告の最初の指標に置くのが現実的です。

LLMOは誰がやるのか:社内体制の作り方

LLMOの相談で必ず出てくるのが、「誰がやるのか」という論点です。専任組織は必要ありません。まずは兼務の横断チームで始められます。

必要な役割は4つです。

役割担当すること
推進責任者プロジェクト全体の管理、論点整理、進行管理
SEO / コンテンツ担当自社サイトの改善、記事・FAQ・比較情報の整備
PR / ブランド担当第三者評価の獲得、発信テーマの整理、外部露出の連携
事業開発強みと事例の提供、機能開発・事業開発との接続

3名程度+推進責任者、全員兼務で構いません。重要なのは専任かどうかではなく、役割と意思決定ラインを持ったチームとして動けるかどうかです。

LLMOがSEO担当者1人に閉じてしまうと、自社サイトの改修しかできません。比較メディアへの掲載交渉、プレスリリース、事例の定量化といった打ち手は、PRや事業開発を巻き込まないと動かないためです。事例3でご紹介した大手インフラ企業(推奨率 18% → 49%)の課題である「参照はされているのに推奨されない」状態を解消できたのも、事業側と連携し、具体的な定量実績を示せたことが大きな要因でした。

LLMO対策を外部に依頼する場合

自社で完結させるのが難しい場合は、外部の支援を検討することになります。選ぶときに見るポイントを整理します。

支援会社を見るときの5つの観点

観点確認すること
現状を定量で可視化するか「AIに聞いてみたらこうでした」で終わらず、プロンプトを設計して推奨率として数値化するか
推奨されない理由まで分析するか推奨率を出すだけでなく、AIの選定基準(KBF)と自社のギャップまで特定するか
自社サイトの外まで扱うかオウンドメディアの改修だけか、第三者メディア・比較サイトへの働きかけまで含むか
実装まで伴走するか提案書で終わらず、要件定義とディレクションまで担うか
モニタリング体制を作るか単発の診断で終わらず、定点観測の仕組みごと残すか

とくに3つ目は分かれ目になります。AIが参照しているのが比較メディアだった場合、自社サイトの改修だけでは推奨が動かないためです。

進め方と期間の目安

LANYの場合、6ヶ月のプロジェクトは次のような流れです。

フェーズ期間やること
戦略設計1〜1.5ヶ月現状分析、プロンプト設計、KBF・RTBの整理、課題と施策の洗い出し、モニタリング体制の構築
実装・運用2ヶ月目以降施策の要件定義、実行支援、効果検証、改善提案のサイクル

成果が見え始めるのは、施策を実装してから1〜2ヶ月後というのが目安です。事例2の大手ビジネスメディアは、約300ページへの実装から1ヶ月で推奨率が動きました。

費用の目安

LLMOコンサルティングの費用は、サイトの規模と対策範囲によって変わります。参考までにLANYの場合は、初期費用30万円〜(税別)、月額は6ヶ月プランで70万円〜、12ヶ月プランで60万円〜(いずれも税別)です。

なお、外部メディアへの掲載を継続的に買う場合は別途費用が発生します。 事例4の大手通信企業のように、自社ブログで推奨を獲得しにいく設計にすると、この分は抑えられます。

LLMOに取り組むときの注意点

AIが誤った情報を出すことがある

LLMOに取り組んでも、AIが常に正確な情報を出すとは限りません。実際に、「ブラック」「残業が多い」といった事実と異なる情報が出力され、採用の応募率に影響しているという相談も受けています。

AIが誤った情報を出しているのを見つけたら、次の順で対応します。

  1. ChatGPT・Gemini・Perplexityそれぞれの回答画面にあるフィードバック機能から不正確な情報として報告する。
  2. 並行して、正確な情報を自社サイト、他社サイトに明示する。

AIの誤情報を抑えるには、正確な情報を自社サイトだけでなく、複数の信頼できる情報源に一貫して掲載しておくことが重要です。 AIの回答はさまざまな情報源の影響を受けるため、中長期的には、正しい情報が参照されやすい状態をつくることが誤情報の抑制につながります。

ただし、誤情報を報告してから回答に反映されるまでには時間がかかる場合があり、現時点では即時修正を保証できるものではありません。法的リスクやブランド毀損につながる重大な誤情報については、AIサービスへの報告と同時に、社内の広報・法務にも共有する運用を整えておくことを推奨します。

効果の計測が難しい

前述のとおり、AI経由の流入として計測できるのは影響の一部です。流入だけを見ると「効果がない」という結論になりやすいので、認知経路アンケート、指名検索数の推移、推奨率の定点観測を組み合わせて判断してください。

継続的な取り組みが必要

AIのモデルも、参照する情報源も変わり続けます。一度推奨を獲得しても、競合が同じことを始めれば順位は動きます。四半期に一度は同じプロンプトで計測し直し、推奨理由がどう変わったかを見る運用にしてください。

一方で、AIに最適化しすぎて人間にとって読みにくいコンテンツになるのは本末転倒です。AIが読んでいるのは、人が読んで分かる文章です。結論を先に書く、Q&Aの形にする、根拠に数字を入れる──いずれも人にとっても読みやすくなる書き方です。

LLMOに関するよくある質問

LLMOとは何ですか?

LLMO(Large Language Model Optimization)とは、ChatGPTやGeminiなどのAIが質問に答えるとき、その回答のなかで自社が候補として挙がり、推奨されるようにするための取り組みです。AIの回答に自社サイトが引用されること(引用)と、自社のサービス名が挙がること(推奨)の2つがあり、事業成果に直結するのは後者です。

SEOとLLMOの違いは何ですか?

最適化の対象と主戦場が違います。SEOはGoogleなどの検索エンジンに対して自社サイトを最適化し、上位表示とクリックを狙います。LLMOはAIに対して、自社サイトだけでなく第三者メディアや比較サイトを含めた情報全体を整え、AIの回答内で推奨される状態を目指します。ただしAIが参照する情報の多くは検索上位のページなので、SEOはLLMOの前提条件になります。

AIOとLLMOの違いは何ですか?

ほぼ同じものを指します。LLMOは最適化の対象(大規模言語モデル)を主語にした呼び方、AIOはAI最適化のことでより広い言い方です。GEO、AEOも含めて実務上の使い分けに大きな実益はありません。社内で用語を統一して使ってください。

LLMO対策のやり方は?

3ステップで進めます。①CEP:顧客がAIに打つプロンプトを設計する。②KBF:そのプロンプトを実際にAIに投げ、AIが何を基準に推奨を決めているかを特定して自社とのギャップを出す。③RTB:ギャップを埋める根拠を、AIが参照している場所(自社サイト・第三者メディア・比較サイト)に配置する。この順で進めると、施策の優先順位が自動的に決まります。

LLMO対策でCVは伸びますか?

伸びた事例があります。専門職特化型転職エージェントの支援では、重要ページに定量実績と独自の支援方法を追加したことで、4ヶ月でAI経由CVが約4倍になりました。ただし、AI経由の直接流入は多くのサイトで全体の1%未満です。CVへの影響は、AIからの直接流入よりも、「AIで認知し、その後指名検索で訪れる」という間接的な経路のほうが大きいと考えています。

LLMOの効果は事前に試算できますか?

施策前後の推奨率をもとに相対的に算出することは可能です。「SEO検索ボリューム × AI検索利用率 × ブランド選択率 × CVR × CV単価」でAI検索経由の事業貢献額を推計し、施策前後のブランド選択率の差分で期待効果を出します。AI検索のプロンプト回数は直接把握できないため、関連するSEOキーワードの検索ボリュームを代替指標に使います。

ただし、各パラメータには一定の仮定が含まれるため、低め・標準・高めの3パターンで試算し、結果に幅を持たせて判断してください。

LLM経由の流入はどのように計測できますか?

GA4で計測できます。参照元メディアにChatGPTやGeminiが表示されるので、直接流入の量は把握可能です。ただし「AIで調べた後に指名検索で来た」流入は定量的には追えません。AIでの推奨率の定点観測と指名検索数の推移を並べて見て、推奨率が上がったタイミングで指名検索も動いたか、という形で判断してください。

サイトタイプによってLLMOの優先度は変わりますか?

変わります。ブランドやプロダクト、サービスを持つサイトは相性が良いです。AIが対話のなかで直接ブランド名を推奨するためです。一方、求人・不動産などのデータベース型サイトやポータルサイトは、優先度が下がる可能性があります。 ユーザーが探しているのは求人や物件であって、サイトそのものではないため、AIとの対話では中間の媒体がスキップされやすいからです。

ただし、これはあくまで現時点での見立てです。今後、AIの検索・回答体験や参照の仕組みが変化すれば、ポータルサイトの位置づけも変わる可能性があります。

LLMO対策は採用活動においても有効ですか?

有効です。求職者は応募前にAIで企業情報を調べます。このときAIが誤った情報やネガティブな情報を出すと、応募や選考の辞退につながります。LANYの調査では、AIで企業を調べた求職者の87.4%が、AIの情報をきっかけに辞退を経験していました。 

調査レポート:【転職×AI 実態調査】87%がAIの回答で選考辞退。採用プロセスに潜む”サイレント辞退”の課題

効果が早いのは採用サイトへのFAQ追加です。生成AIは質問と回答がセットになったFAQを引用しやすく、LANYの実証では採用サイトへのFAQを追加したことでAIからの引用率が66%から76%へ上昇しました。


【240プロンプト検証】AIの回答はコントロールできる?採用サイトの引用率を10pt向上させ、回答をコントロールしたLLMOの具体策

「30代前半でSEOコンサルタントへの転職を考えています。おすすめの会社を教えてください」とAIに聞いたとき、自社の名前が出てくるかどうか。「LANYとXXX社のどちらに入社すべきか?」とAIに聞いた時に、自社が推薦されるか。これらが、これ...

lany.co.jp

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まとめ:まず、自社がどう推奨されているかを見るところから

LLMOでやることは、AIが立てる基準を特定し、その基準を満たす根拠を、AIが読む場所に置くことです。

順序としては次のようになります。

  1. 顧客がAIに打つプロンプト(CEP)を設計する
  2. 実際にAIに投げて、推奨されているか・どう推奨されているか・どこを参照しているかを見る
  3. AIの選定基準(KBF)と自社のギャップを出す
  4. ギャップを埋める根拠(RTB)を、AIが参照している場所に置く
  5. 同じプロンプトで定期的に計測し、推奨理由の変化を追う

LANYの5つの支援事例のうち4つは、新規ページを作らず既存ページの改修だけで推奨率が動いています。大がかりな投資の前に、まず自社が今どう推奨されているかを見るところから始められます。

効果の見方も同じです。GA4で計測ができる直接的なAI経由セッション・CV数だけを見ると影響を小さく見積もりすぎる懸念があります。AI上での推奨率、GA4で計測できる直接的な成果、問い合わせ時の認知経路、商談でのヒアリングの4つを組み合わせて判断してください。

ここまでの内容を踏まえて、次のアクションから自分の状況に合ったものを選んでください。

① 今日から自社で着手したい方

実践用のチェックリストとプロンプト設計シートをご用意しています。チェックリストで自社の現状を整理しながら、「Step 1. CEP:どんな問いを取りにいくか決める」から、すぐに実践を始められます。

 → LLMO対策チェックリストのダウンロードはこちら>>

 → LLMO(AI検索対策)プロンプト設計シートのダウンロードはこちら>>

② 対策全体の方針を整理してから動きたい方

 LLMOの対策領域・優先順位・KPI設計の考え方を体系的にまとめた「LLMO白書」を無料でダウンロードいただけます。社内説明資料の作成にもご活用ください。

 → LLMO白書のダウンロードはこちら>>

③ 自社状況を踏まえた対策設計を専門家と進めたい方

 LANYでは、サイトタイプ・事業フェーズ・予算規模に応じたLLMO対策の設計・実行支援を行っています。現状の可視化と、優先すべき対策・推進体制の整理を行う無料診断もご用意していますので、まずはお気軽にご相談ください。

 → LLMOコンサルティングサービス概要資料のダウンロードはこちら>>

 →LANY LLMOコンサルティングサービスはこちら>>

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担当メンバー LANYブログ編集部

LANYブログは「SEOを中心とするデジタルマーケティングの情報を発信するブログ」です。一次情報に溢れた独自性のあるコンテンツと読者の方が何かしらのアクションが起こせる情報を執筆しています。

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監修者 竹内 渓太

株式会社リクルートホールディングスにデジタルマーケティング職で新卒入社。3年間デジタルマーケティングに従事。大規模サイトのSEOを中心に、デジタル広告運用やB2Bマーケティングなど多種多様な業務を経験。その後、株式会社LANYを創業し、Webメディア・サービスサイト・データベース型サイトなど幅広いモデルのSEO改善をプレイヤーとしてサポート。現在もプレイヤーとして多くの企業のSEOコンサルティングに取り組んでいる。

X・YouTubeチャンネルで「SEOおたく」としても情報発信中。著書『強いSEO』『強いBtoBマーケティング』『強いLLMO』(エムディエヌコーポレーション)出版。

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【無料お役立ち資料】 LLMO白書

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