定量分析

【実証レポート】採用ブログはAI検索時代に効くのか?240件のGemini回答から見えた「採用LLMO」の絶大な効果

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目次

求職者が「Gemini」や「ChatGPT」などの生成AI(LLM)を使って企業を調べる行動が当たり前になりつつある今、採用広報のあり方は大きな転換点を迎えています。

私たち株式会社LANYは、AI検索最適化(LLMO)のプロフェッショナルとして、自社の採用オウンドメディア「CULTURE」がAIの回答にどのような影響を与えているかを詳細に分析しました。2026年4月23日のGemini回答240件を対象に、回答の根拠となった「参照元データ」を突合した実証結果を公開します。

0.前提:調査概要および採用ブログ「CULTURE」の紹介

調査概要

採用ターゲットが実際にAIに聞きそうなプロンプトを240問設計しました。大きく2種類に分けています。この240問を、施策前後の3時点(03/30、04/13、04/20)でGeminiに投げて回答を比較しました。

項目
MOFU(比較検討)
BOFU(指名・比較)
プロンプト数132件108件
ターゲット新卒40件 / 中途92件新卒54件 / 中途54件
変数職種4種 x Who変数関心軸6種 x 比較対象9種
プロンプト例「新卒でSEOコンサルタントへの就職を考えています。おすすめの会社を教えてください」「LANYは転職先としてどうですか」「LANYとA社の年収の違いを教えて」
計測指標LANY出現有無LANY出現有無 + 回答品質

MOFU(比較検討層)132問

「SEOコンサルタントとして転職を考えています。おすすめの会社を教えてください」のように、社名を指定しない一般的なプロンプトです。職種(SEOコンサルタント、Webマーケター、コンテンツマーケター、デジタルマーケター)× 属性変数(新卒/中途、志向、経験)を掛け合わせて網羅的に作成しました。ここでLANYが出てくるかが「AI第一想起」の指標になります。

BOFU(指名・比較層)108問

「LANYの成長環境を教えて」「LANYとA社の年収の違いは」のように、社名を含むプロンプトです。候補者が重視するKBF(Key Buying Factor)として、成長環境・裁量・年収/評価制度・ワークライフバランス・社風/カルチャー・総合の6軸 × 自社単体/競合比較で設計しました。ここでは「出てくるか」だけでなく「どう語られているか」が重要です。

MOFU(検討段階)・BOFU(購入段階)別のプロンプト設計方法を解説した記事も併せてご活用ください。
LLMOの対策プロンプト設計の教科書|検討・購買フェーズ別の設計方法を具体例も交えて徹底解説

採用ブログ「CULTURE」とは

「CULTURE」は、LANYの”内側”に焦点を当てた発信を行う場です。私たちが日々何を考え、どんな価値観(カルチャー)を大切にし、どのような仲間と働いているのか。社員インタビューや社内イベント、働き方の紹介などを通じて、ありのままのLANYの姿をお伝えします。LANYという組織や人に興味を持ってくださる方、特に私たちの文化に共感し、共に働きたいと考えてくださる方にとって、有益な情報源となることを目指しています。

URL:https://www.lany.co.jp/culture

1.エグゼクティブサマリ

LANYの採用オウンドメディア(https://www.lany.co.jp/culture)が、GeminiのAI回答にどの程度影響を与えているかを、グラウンディングデータ(参照元情報)と実際の回答内容の突合分析により検証した。

結論

CULTUREページはBOFU(Bottom of the Funnel)フェーズにおいて、lany.co.jp内で最も参照される「面」であり、AI回答の構成に直接的な影響を与えている。ただし、参照元にはCULTUREページ以外(Wantedly、note、採用管理システム等)も並列されており、CULTUREページ単独の寄与ではなく、複数ソースの合成結果として回答が形成されている点に留意が必要である。

 CULTURE参照回数49回(lany.co.jp全体172回の28.5%)
CULTUREが参照された回答数(BOFU)31件(BOFU 132件中の23.5%)
CULTUREが参照された回答数(MOFU)0件(非指名検索では参照されていない)
最も参照されたURL/cultureトップ(21回)、
/culture/interview_makino(15回)

※「CULTURE参照回数49回」はグラウンディングデータ上で/culture配下のURLが参照元として記録された延べ回数。1つの回答内で複数のcultureページが同時に参照されるケースがあるため、回答のユニーク件数(31件)とは一致しない。

2. 定量分析: CULTUREページの参照実績

2-1. lany.co.jp内での位置づけ

Geminiがlany.co.jpを参照した172回のうち、/culture配下は49回で28.5%を占める。FAQ(33回)、採用トップ(16回)、福利厚生(15回)を上回り、lany.co.jp内で最も参照される「面」である。

lany.co.jp 参照URLランキング TOP10

#
URL
参照数
備考
1/recruit-career/faq3033FAQページ
2/culture21★ CULTUREトップ
3/recruit-career16採用トップ
4/recruit-career/benefits15福利厚生
5/culture/interview_makino15★ 牧野さんインタビュー
6/recruit-newgraduate/faq3012新卒FAQ
7/company10会社概要
8/culture/for-lany7★ LANYらしさ
9/recruit-newgraduate/system7新卒制度
10/vmv6VMVページ

★印がCULTURE配下。TOP10のうち3ページがCULTURE配下で、合計43回の参照を獲得している。

2-2. CULTUREページ別の参照内訳

URL合計中途新卒ページ内容
/culture21912バリュー・組織概要
/culture/interview_makino1587社員の声・社風
/culture/for-lany734裁量・自律性
/culture/lanynow-growth321成長ストーリー
/culture/culture_interview220インタビュー記事
/culture/interview_takeuchi110代表インタビュー

2-3. MOFU vs BOFU

CULTUREの参照49回はすべてBOFUで発生しており、MOFUでの参照は0件。BOFUではユーザーがLANYを名指しで質問するため、AIが直接lany.co.jpを参照しに行くが、MOFUでは「SEOコンサル おすすめ」のような非指名検索のため、AIは第三者の比較記事を参照する。

2-4. 競合との比較

採用ブログ系のページの参照回数を競合と比較すると、LANYが49回に対し、競合他社は多くても5回程度にとどまる。CULTUREオウンドメディアの充実度が、BOFUでのAI回答の質に直結していることがわかる。(LANYを主語にしたプロンプトのため、LANYサイトの参照が多くなる前提には考慮が必要)

3. 回答への反映分析: CULTUREの情報がどうAI回答に現れているか

3-1. CULTURE由来フレーズの出現率

CULTUREページが参照された31件のBOFU回答において、以下のフレーズが実際に回答文に出現している。ただし、これらのフレーズの一部はCULTUREページ以外(VMVページ、Wantedly、採用管理システム等)にも記載があるため、CULTUREページ単独の寄与とは限らない点に注意。

フレーズ
出現数
出現率
備考
強くて優しい
2684%ビジョン由来。回答の骨格を形成。VMV等にも記載あり
カルチャー2684%社風系プロンプトで必ず言及
プロフェッショナル2271%LANYの組織像の軸として使用
原則週5日出社1755%働き方の具体的制度として引用
熱量1755%成長環境の言及時に頻出
自律1239%裁量・働き方の文脈で使用
フレックスタイム制929%WLB系プロンプトで制度として引用
SumaDoro619%バリュー名。VMV等にも記載あり
フィードバック826%成長環境の根拠として使用
Happy Triangle310%バリュー名。VMV等にも記載あり

3-2. 参照されるプロンプトパターン

パターン件数代表的なプロンプト例
社風・カルチャー17LANYの社風を教えて / LANYと○○の社風の違い
競合比較8LANYとA社の裁量の違い / LANYとB社の成長環境の違い
成長環境5LANYの成長環境を教えてください
裁量1LANYの裁量の大きさを教えてください

4. 具体的な回答事例

以下では、グラウンディングデータ上でCULTUREページが参照元の筆頭に記録されているプロンプトと、それに対応する回答テキストを示す。各回答の参照元にはCULTURE以外のソース(note.com、snar.jp等)も並列されているため、CULTUREページを含む複数ソースの合成として回答が形成されている点に留意したい。

事例1: 「LANYの成長環境を教えてください」

「LANYの成長環境を教えてください」というプロンプトに対し、Geminiは「打席数」「顧客解像度」「自律的な働き方」という3つのキーワードを軸に回答を構成している。グラウンディングデータを見ると、これらのキーワードを含む回答で /culture/interview_takeuchi と /culture/for-lany が参照元の筆頭に来ている。

言及内容①:「打席数の多さ」

実際の回答内容

「打席数」の多さ: 創業以来、多くのクライアント支援を通じて培った知見があり、若手や未経験者であっても、早い段階から責任ある業務(打席)を任されます。この「実践の場」の多さが、成長スピードを加速させます。

参照されたCultureページ

引用されたCultureページの記載内容

言及内容①:「打席数の多さ」

対象ページ:https://www.lany.co.jp/culture/interview_takeuchi

言及内容②:「顧客解像度と誠実さ」

実際の回答内容

「顧客解像度」と「誠実さ」: LANYでは、単なるスキルだけでなく、顧客のビジネスを深く理解する「顧客解像度」と、結果から逃げずに泥臭く向き合う「誠実さ」を非常に高く評価します。

参照されたCultureページ

引用されたCultureページの記載内容

言及内容②:「顧客解像度と誠実さ」

参照ページ:https://www.lany.co.jp/culture/interview_takeuchi

分析結果:「打席数」「顧客解像度」というLANY独自の語彙が回答に組み込まれている。該当のプロンプトではCULTUREページ(特にinterview_takeuchi, for-lany)が参照元の筆頭に来ており、CULTUREページが回答の主要な情報源の一つであることが確認できる。noteやsnar.jpも並列されているが、「打席数」「顧客解像度」といった固有表現はCULTUREページ由来と考えて良い。

事例2: 「LANYとA社の社風・カルチャーの違いを教えてください」

社風の比較プロンプトでは、AIが両社のカルチャーを構造化して対比している。

LANY側の回答内容

LANY:「少数精鋭のプロフェッショナル集団」「強くて優しい」。SEOやコンテンツマーケティングを強みとするデジタルマーケティングエージェンシー。「個人の顔が見える」「一体感がある」という特徴が強い。

カルチャーのキーワード: 「強くて優しい」 — 事業成長を実現する「強さ」と、顧客の想いに共感する「優しさ」の両立。「SumaDoro(スマートに泥臭く)」 — スマートに戦略を考えつつ、実行段階では泥臭くやり切る。フラットでオープン。部活のような親しみやすさ。原則週5日出社。

A社側の回答内容(対比として)

A社:「データドリブンな組織」「カルチャーの浸透と仕組み化」。独自のカルチャー項目を言語化しており、日々のFBや評価で頻繁に参照される。論理的思考を重視する文化が根付いている。

参照されたCultureページ

社員インタビュー

参照ページ:https://www.lany.co.jp/culture/interview_makino

分析結果:AIがLANYを「少数精鋭のプロフェッショナル集団」、A社を「データドリブン・大規模組織」と対比する際に、CULTUREページ(特にinterview_makino, /culture トップ)が参照元に含まれている。SumaDoro等のバリュー名は/vmvやWantedly等にも記載があるため、CULTUREページ単独の引用とは断言できないが、/culture/interview_makinoが参照元の筆頭に来ているプロンプトでは「フラットでオープン」「部活のような親しみやすさ」といったインタビュー記事特有の描写が回答に反映されている。

5. 示唆

5-1. CULTUREが効いているメカニズム

① CULTUREページはBOFUにおける「情報のハブ」として機能している。

lany.co.jp内で最も参照される面であり、AIがLANYについて回答を構成する際の主要な情報源の一つになっている。特にinterview_makino(15回参照)とfor-lany(7回参照)は、社風・裁量・成長環境といった複数のKBF(比較軸)に横断的に貢献している。

② 固有の語彙がAIの回答における「差別化ポイント」として機能している。

「打席数」「顧客解像度」「自律的な働き方」といったCULTUREページに記載されたLANY独自の語彙が、AIの回答に直接組み込まれている。これらは競合のCULTUREページには存在しない表現であり、AI回答における差別化ポイントとして機能している。

③ 競合比較プロンプトで「差別化材料」として活用されている。

BOFUにおける対象プロンプト31件のうち8件が競合比較系プロンプトであり、AIはCULTUREページの情報を使ってLANYと競合を対比している(例: LANYの裁量=「専門性×実行」vs 競合=「0→1×事業経営」)。CULTUREオウンドメディアが充実していることが、比較検討フェーズでの自社の語られ方を有利にしている。

6. 人間の心も動かす「最後の決め手」としてのオウンドメディア

ここまでAI(LLM)に対するCULTUREページの効果を定量・定性で見てきましたが、採用オウンドメディアの本来のターゲットは「人間の候補者」です。

実際にLANYへ入社したメンバーにヒアリングを行ったところ、CULTURE記事での発信がAIの参照元となるだけでなく、人間の候補者にとっても「内定承諾の強力な後押し」になっていることがわかりました。

① 「組織効力感」と「自分でもやれそう感」の獲得(31歳男性転職者の場合)

  • 候補者は「SEOオタク(専門ブログ) → 事例記事 → CULTURE記事 → LANY TV(動画)」と複数チャネルを横断して企業理解を深めています。
  • CULTURE記事を通じて、経験者・未経験者問わず活躍しているリアルな姿を知ることで、「自分でも挑戦できそう」という安心感と、「この人たちとなら目標を達成できそう(組織効力感)」という期待が醸成されました。
  • 最終的にはLANY TV(動画)等で社内の空気感(壁がなくて楽しそうな雰囲気)を確認し、迷いなく内定を承諾する決め手となっています。

② 面接以外の場での「言行一致」の確認(30歳女性転職者の場合)

  • 候補者は「自分の価値観と会社の価値観が合っているか」をシビアに見ています。
  • 面接の場で「クライアントファースト」を謳う企業は多いですが、CULTURE記事という対外的な発信においても「無理な売り込みをしない」という姿勢が一貫して書かれていることで、バリューが現場に根付いていると確信につながりました。
  • また、記事の細部の言い回しやクリエイティブが丁寧であることから、「コンテンツの細部に愛を込める会社」というLANYらしさが伝わり、志望度を大きく引き上げる要因となりました。

LANY流のコンテンツ制作の型

LANYのCULTURE記事は、「何を伝えたいか」をベースに人選を行い、その人にインタビューをして記事を書き起こすスタイルを採用しています。この「現場のリアルな声」を引き出す手法は、候補者に深く刺さるだけでなく、AIにとっても「具体的なファクト(情報ソース)」として参照しやすい形式であることが実証されています。

7. まとめ:採用LLMOに困ったら、LANYにご相談を

生成AIへの検索行動は、今後さらに加速していくことが予想されます。「自社がAIにどう語られているか」をコントロールすることは、採用市場において競合優位性を築くための急務です。

LANYは、LLMOの第一人者として、採用領域におけるAI検索最適化を強力にサポートいたします。

  • 「自社の採用ターゲットがどんなプロンプトで検索しているか知りたい」 
  • 「採用サイトやブログを見直したいが、どこから手を付ければいいかわからない」

現在LANYでは、貴社の採用の現状や課題感をヒアリングし、LLMOの観点から現状を可視化する「無料診断」を実施しております。まずは無料診断を通して、貴社の「採用LLMO」の現在地を明らかにしてみませんか? AI時代を勝ち抜くための採用戦略について、ぜひお気軽にLANYへご相談ください。

詳細については以下サービスページよりご確認ください。
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また、AIでの情報収集が一般化した現在の採用マーケティングにおいて重要となる「採用のためのAI検索対策(LLMO)」のメソッドを一冊にまとめましたので、こちらも併せてご確認ください。
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担当メンバー LANY LLMO LAB編集部

LANY LLMO LAB編集部です。①独自の定量分析、②アンケート調査、③各分野の専門家との対談という手法を通じて、LLMO(大規模言語モデル最適化)の進化が、企業のマーケティング活動や人々の検索・消費行動にどのような変化をもたらすのか多角的に探求。客観的な情報としてお届けします。

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監修者 竹内 渓太

株式会社リクルートホールディングスにデジタルマーケティング職で新卒入社。3年間デジタルマーケティングに従事。大規模サイトのSEOを中心に、デジタル広告運用やB2Bマーケティングなど多種多様な業務を経験。その後、株式会社LANYを創業し、Webメディア・サービスサイト・データベース型サイトなど幅広いモデルのSEO改善をプレイヤーとしてサポート。現在もプレイヤーとして多くの企業のSEOコンサルティングに取り組んでいる。

X・YouTubeチャンネルで「SEOおたく」としても情報発信中。著書『強いSEO』『強いBtoBマーケティング』『強いLLMO』(エムディエヌコーポレーション)出版。

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採用マーケティングのLLMOガイドブック

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生成AIの普及により、求職者がAIと相談しながら就職先・転職先を検討することが一般化しつつあります。企業名や職種名をAIに入力するだけで、企業の評判、働き方、カルチャー、競合比較、向いている人・向いていない人まで要約されるようになり、AIの回答が応募や内定承諾の意思決定に影響を与える場面も少なくありません。

一方で、AIが古い情報や誤った情報、ネガティブな口コミをもとに回答したり、競合他社を推薦したりすることで、採用担当者が直接関与できない段階で候補者が離脱してしまうリスクも生まれています。

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