AI検索時代の打ち手・成功事例を大公開!マーケ戦略〜商談化までを徹底解説 - BtoBカンファレンス イベントレポート

AI検索時代の打ち手・成功事例を大公開!マーケ戦略〜商談化までを徹底解説 - BtoBカンファレンス イベントレポート
目次

BtoBマーケティングを取り巻く環境は、大きく変化しています。生成AIによる検索・購買行動の変化に加え、広告効率の悪化や顧客接点の多様化などを背景に、これまでの施策をそのまま続けるだけでは成果を伸ばしにくくなっています。

いま求められているのは、SEO・LLMOや広告、イベントマーケティング、サイト改善、メールマーケティング、インサイドセールスといった個別施策を最適化するだけではなく、顧客の情報収集から比較検討、商談化までを一連のプロセスとして捉え、どの接点に何を仕掛けるべきかを設計することです。

2026年9月8日、株式会社LANYは「2026年最新勝ち施策|AI検索時代の打ち手・成功事例を大公開!マーケ戦略〜商談化までを徹底解説」と題したBtoBカンファレンスを開催。検索・広告・イベント・サイト改善・メール・インサイドセールスなど各領域の第一線で活躍する企業が集結し、戦略設計から具体施策、成功事例までを紹介しました。本記事では、各セッションの内容をダイジェストでお届けします。

1. 事業会社が本音で語るLLMO ── 株式会社マクロミル × 株式会社LANY

基調講演は株式会社マクロミル法人向けマーケティング部門責任者の橘亮介氏と、株式会社LANY代表取締役CEOの竹内渓太による対談セッション。マーケティングリサーチ業界で高い評価を得てきたマクロミル。AI検索時代においても業界の第一想起を獲得し続けるため、LLMOの黎明期から取り組みを進めてきました。

なぜ早期からLLMOに取り組んだのか。マーケティング戦略におけるLLMOの位置付けや、LANYによる具体的な提案施策、社内での推進方法、実際に得られた成果まで、マーケティング部門の管理・管掌する立場でLLMO(AI検索対策)をどのように捉えていたかをリアルに語っていただきました。

きっかけはOpenAIの推論モデル「o1-pro」への恐怖だった

なぜAI検索対策(LLMO)をやろうと思ったか

マクロミルがLLMOに着手したきっかけは、橘氏が2024年12月頃にOpenAIの推論モデル「o1-pro」に触れたことでした。文章生成能力の高さに衝撃を受け、「驚きと恐怖が同時にやってきた」といいます。言葉を扱う役割を生成AIが担えるようになったインパクトは、SEOや検索という枠を超えて「マーケティングそのもの、人間の行動が全部変わる」ことを意味すると直感したそうです。

AIを中心とした世界へ向かっていくのであれば、先回りしてその先を見据えて対策しておこうと考えたと橘氏は言います。そこで出会ったのが、竹内が発信していたLLMOの考え方で、ここから本格的にこの方法論に着手していきました。竹内も「LANYがLLMOに舵を切ったきっかけは、同じくo1-proだった」と振り返りました。

LLMOをSEOの延長線上に。予算の位置付けとKPIを変えずに進めた理由

LLMOを社内でどのように推進していったか

橘氏が社内でLLMOを推進していくにあたって、まず取り組んだのが、その必要性・危機感を繰り返し伝えることでした。

マクロミルのマーケティングチームでは、橘氏が毎週メンバー向けにマーケティングの講義を実施するほか、社内チャットにも不定期でマーケティングに関するコラムを投稿しています。

そのなかで、AIの進化を単なるトレンドとして紹介するのではなく、マーケティングの原理から考えて「3年後には世界がどう変わっているのか」という未来予測も交えながら、AI検索への対応が必要になる理由を伝えていきました。

一方、予算については「LLMO予算」という新たな名目を立てず、従来のSEO予算を拡大解釈する形で確保しました。

その背景にあるのが、SEOとLLMOを共通するものとして捉える考え方です。

橘氏は、SEOにおいてもアルゴリズムの進化・成熟によって小手先のハックが効きにくくなり、デジタル空間における企業の存在感が、そのまま検索エンジン上での存在感にも反映されるようになっていると考えています。

この考え方はLLMOにも共通しており、突き詰めればブランディングと同じ。だからこそ、「デジタル空間にマクロミルをいかに刻みつけるか」を意識してSEOを強化することが、そのままLLMOにもつながると整理しました。

こうした考え方は、KPI設計にも表れています。

マクロミルではLLMOに取り組む以前から、「SEOインプレッション数(検索結果に自社のWEBページが表示された回数)」を独自のKPIとして追っていました。

橘氏が重視しているのは、検索流入やコンバージョンだけではなく、「デジタル空間でマクロミルの情報がどれだけ広く露出しているか」ということです。SEOやLLMOを通じて顧客との接点を増やすことで、ブランドの存在感を高められると考えています。

また、マーケティングをトップファネル・ミドルファネル・ボトムファネルというファネル全体で捉えたうえで、インプレッションをトップファネルのKPIとして位置づけています。

SEOやメルマガを通じてインプレッションを増やし、純粋想起や想起集合といった、バイロン・シャープが提唱する「メンタルアベイラビリティ」を高める。その結果、認知広告への依存を抑えながら、コンバージョン獲得施策の効率を高めることが出来ている、と橘氏は言います。

つまり、マクロミルではLLMOが登場する以前から「デジタル空間におけるマクロミル・エンティティの存在感を高める」という考え方を軸にSEOやブランドづくりに取り組んでいたため、AI検索という新しい接点が生まれても、予算やKPIを大きく変更する必要はありませんでした。

LLMOを新しい施策として切り離すのではなく、これまで取り組んできたSEOやブランドづくりの延長線上にLLMOを位置づける。こうした考え方が、マクロミルが社内でLLMOを推進するうえでの大きなポイントとなっています。

BtoBマーケティングは「変わらない原理」と「新しい領域への挑戦」が重要になる

AI時代のBtoBマーケティングはどうなると思うか?

今後のBtoBマーケティングについて、橘氏は「マーケターに求められるスキルセットの多くがリセットされる可能性がある」と考えています。

これまでもメディア環境が変化するたびに、運用や戦術レベルのマーケティング技術は大きく変わってきました。デジタルからAIが主役になる時代に移れば、これまで培ってきたスキルの一部が通用しなくなり、戦術レベルの最適化だけを専門にしているマーケターは、仕事が減っていく可能性もあると言います。

一方で、時代が変わっても、人間の認知やブランドの構造といったマーケティングの原理そのものは変わりません。橘氏は、こうした「変わらないもの」をコトラーやマクルーハン、バーネイズなどの古典などから学んでおくことが重要だと考えています。普遍的な原理を理解していれば、メディア環境が変わるたびに振り回されるのではなく、必要なスキルを学び直しながら新しい環境に適応できるというのが橘氏の考えです。

そのうえで、BtoBマーケティングはここ数年でプレイヤーが増え、SEOやメルマガをはじめとした既存施策の競争も激しくなっていると指摘します。すでに多くの企業が取り組んでいる施策のなかで競争するだけでなく、LLMOのように、まだ取り組む企業が少ない領域にいち早く挑戦し、先行者利益を獲得することも重要になります。

さらにマクロミルでは、心理学や芸術、情報理論、マーケティングの古典など、マーケティング以外も含めた学際的な領域から、新しいマーケティング施策を生み出すことも重視しています。すでに広く知られている手法を実践するだけでなく、まだ一般的な書籍などでは体系化されていない領域を自分たちで研究し、新たな施策を開発していくことで、レッドオーシャンになった既存領域ではなく、ブルーオーシャンの新規領域で戦うことが出来ます。

AI検索やSEOにおいて小手先のハックが効きにくくなり、ブランドそのものの強さがより問われるようになれば、既存の手法を効率よく実行するだけでは差別化が難しくなります。

変わらないマーケティングの原理を理解し、変わり続けるメディア環境に適応する。そして、まだ競争の少ない領域を見つけ、自ら新しいマーケティング施策を研究・開発していく。橘氏の話からは、AI時代のBtoBマーケターにはこうした「普遍的な原理」と「変化への適応力」の両方が求められることが見えてきました。

2. 打ち手が増えても成果が出ない理由 ── 株式会社ベーシック

株式会社ベーシックからは、ferret事業部 マーケティング部の後藤大貴氏が登壇。「打ち手が増えても、成果が出ない。AI時代のBtoBマーケ戦略設計という土台の整え方」をテーマに、AIによって施策の実行コストが下がるなか、BtoBマーケティングで成果を出すために必要な戦略設計について解説しました。

AIで打ち手が増えたからこそ、「何をやるか」の判断が重要になる

打ち手の量は増えた。その後の成果に繋がっていますか?

生成AIの普及によって、記事やホワイトペーパーなどのコンテンツを効率的に制作できるようになり、企業が実行できる打ち手は増えています。一方で、打ち手を増やしてもコンバージョンや商談といった成果につながるとは限りません。

さらに、AI検索の普及によって顧客の情報収集経路も複雑化しています。後藤氏は、AIによって施策の実行コストが下がったからこそ、「何をやるべきか」の判断はむしろ難しくなっていると指摘しました。
施策の数を増やすことに注力する前に、「自社にとって本当に必要な施策は何か」を選ぶための「判断軸」を持つことが、AI時代のBtoBマーケティングでは重要になると説明します。

戦略設計の土台は「ターゲット」「課題仮説」「導線設計」の3つ

戦略設計の3つの土台

では、施策を選ぶための判断軸をどのようにつくればよいのでしょうか。
後藤氏は、戦略設計で見直すべき土台として「ターゲット定義」「課題仮説」「商談までの導線設計」の3つを挙げました。

まずターゲットは業種や企業規模などの属性だけで定義するのではなく、「商談につながりやすく、自社の価値を届けられる顧客は誰なのか」まで具体化します。

次に課題仮説では、自社商材から「この課題を解決できます」と逆算するのではなく、商談議事録や顧客の声など、実際の顧客接点から「顧客が本来解決したい課題は何か」を捉えます。

そして最後が導線設計です。顧客の検討フェーズに応じた必要なコンテンツを用意し、コンバージョン後のインサイドセールス(IS)や営業によるフォローまで含めて、一貫した導線を設計します。

つまり、「誰の」「どんな課題を解決するために」「どのような体験を提供するのか」を明確にしたうえで、必要な施策を選んでいくことが重要です。

明日から始める、戦略設計を決める3ステップ

明日から始める、戦略設計を決める3ステップ

後藤氏は、AI時代のマーケティング戦略を見直すために、明日から取り組める3つのステップを最後に紹介しました。

STEP 1:ターゲットを絞る

商談につながりやすく、自社の価値を届けられるターゲット・ペルソナを明確にします。

STEP 2:顧客の課題を捉える

商談議事録や顧客の声から、顧客が実際に抱えている課題への解像度を高めます。

STEP 3:導線を設計する

顧客の検討プロセスに合わせて、次の段階へ進むためのコンテンツや導線を設計します。マーケティングだけで完結させず、ISや営業とも連携しながら、一連の顧客体験をつくることが重要です。

AIによって施策をつくることが容易になった今だからこそ、重要なのは施策の数ではなく、「誰に、どんな価値を、どう届けるか」を見極めることだと後藤氏は強調しました。

3. BtoB企業のLLMO ── 生成AIに正しく選ばれるための情報設計 ── 株式会社LANY

株式会社LANYからは、マーケティングチームリーダーの永江竜佑が登壇。「BtoB企業のLLMO」をテーマに、生成AIに自社の商品・サービスを正しく推奨してもらうためのフレームワークや具体的な成功事例、AI検索経由のリードの特徴、LLMOの効果計測・投資対効果の考え方について解説しました。

BtoB企業において、LLMOは事業成果にも影響する顧客接点に

AI検索は、すでに事業成果を左右する顧客接点になっている

LLMOとは、ChatGPTやGeminiなどのAIが回答を生成する際に、自社の商品・サービスやブランドが適切に推奨される状態をつくる取り組みです。
特にBtoB商材は、複数の選択肢から合理的に比較検討されることが多く、LLMOとの相性が良い領域だと永江は説明しました。

実際にLANYでは、2026年2月時点で問い合わせの20%以上が生成AIを認知経路として回答しています。
生成AI上でどのように推奨されるかは、認知だけでなく比較検討や問い合わせにも影響するようになっており、LLMOは事業成果を考えるうえでも無視できない存在になっています。

「問い・評価軸・根拠・配置先」の4つでLLMOの施策を設計する

LANY式 LLMO対策フレームワーク(全体像)

LLMOの施策を設計する際、まずは自社が推奨されたい「問い」を定め、現状の推奨状況や言及内容、AIが参照している情報源を可視化します。

次に、AIがサービスを選ぶ際に重視している「評価軸」を分析し、その評価軸に対して自社が選ばれる理由となる「根拠」を整理します。

最後に、その情報を公式サイトや比較サイトなど、AIが参照する適切な「配置先」に届けます。

永江は、この「問い・評価軸・根拠・配置先」の4つをセットで整理することで、LLMOで取り組むべき施策を具体化しやすくなると説明しました。

実際の支援事例では、AIに引用されている記事を特定し、サービスを推奨する理由や比較情報などを追加したことで、わずか3記事の改修でGemini上の推奨率が18%から49%まで向上したケースを紹介しました。

LLMOの成果は、アクセス解析ツールだけでは捉えきれない

計測できる指標だけで測るとインパクトを見誤る

LLMOの成果を測る際は、GA4などのアクセス解析ツールだけで判断しないことも重要です。LANYでは、GA4上で計測できる生成AI経由のコンバージョンは1%未満である一方、問い合わせ時の認知経路アンケートでは約3割が「生成AI経由」と回答しています。

AIで情報収集した後に企業名を検索してサイトを訪れるなど、AIの影響が直接流入として計測されないケースも多いためです。そのため、AI経由のセッションやコンバージョンだけでなく、問い合わせ時のアンケートやAI上での推奨率・言及内容なども組み合わせて、複数の指標からLLMOの効果を捉える必要があると解説しました。

4. AI推奨率、33%増を実現。PIVOTはLLMOでいかに「想起されるカテゴリ」を広げたのか ── PIVOT株式会社 × 株式会社LANY

PIVOT株式会社からはビジネスプロデュース部の佐々木耀氏、株式会社LANYからは代表取締役CEOの竹内渓太とLLMOコンサルタントの加納遼馬が登壇。PIVOTがLLMOに取り組んだ背景や、AI上での推奨率を改善するために実施した施策、さらにYouTubeやPIVOTのタイアップコンテンツがAI検索に与える影響について、実際のデータをもとに解説しました。

AI検索で「思ったように出てこない」ことが、LLMOに取り組むきっかけに

LANYへの依頼背景 なぜAI検索対策(LLMO)をやろうと思ったかPIVOTでは、事業成長に向けてインバウンドマーケティングをさらに強化したいという背景があり、以前からAI検索にも高い関心を持っていました。

実際にGeminiやGoogle AI Overviewsで自社について調べると、PIVOTが期待した形では推奨・引用されない一方、競合が表示されるケースも確認されたといいます。さらに初期分析では、PIVOTの強みやサービスの活用方法がAIに十分伝わっていないことも判明。AI検索を日常的に利用するコアターゲットとの接点を増やすため、LLMOへの本格的な取り組みを開始しました。

約400コンテンツを改善し、対策プロンプトでのAI推奨率が33%増加

施策の結果、AI推奨率はどう変わったか

施策では、PIVOTが保有する公式サイトやプレスリリース、YouTubeなど累計約400コンテンツを対象に、タイトルや本文の修正、情報追加を実施しました。
AIが参照しているページを分析し、ターゲットごとの推奨基準に合わせて、PIVOTの強みや実績、活用シーンなどを言語化して配置しています。その結果、対策プロンプトにおけるAI推奨率は33%増加しました。単にPIVOTの名前が表示されるだけでなく、「どのようなユーザーに届くのか」「どのような実績があるのか」といった、PIVOTが伝えたい文脈で回答される状態へ改善しました。

PIVOTのタイアップ動画は動画SEOに強く、AIにも引用されやすい

YouTubeコンテンツ(PIVOTタイアップ)は なぜLLMOに効くのか

セッション後半では、YouTubeとLLMOの関係についても紹介されました。

LANYが約9,000プロンプト規模で調査したところ、PIVOTの動画はYouTube検索で上位に表示されやすく、AIからの引用にも強い傾向が見られました。PIVOTでは動画SEO(VSEO)を意識して運用しており、検索で上位に入りやすいことがAIに参照される入口の一つになっている可能性があります。

一方で、YouTube検索で上位に表示されてもAIに引用されない動画も確認されています。動画SEOに強いことだけがAIからの引用につながるわけではなく、動画内の一次情報など、コンテンツそのものの内容も引用に影響している可能性があると解説しました。

BtoB企業が今日からLLMOに取り組むなら、「AI検索との相性」と「実行体制」を見極める

BtoB企業が今日から取り組むべきこと

佐々木氏は、BtoB企業がLLMOに取り組む際には、まず自社のコアターゲットがAIを使って情報収集・検索しているかを見極めることが重要だと説明しました。ターゲットがまだAI検索を利用していないのであれば、ほかの認知施策を優先する選択肢もあります。

そのうえでもう一つ重要なのが、継続して施策を改善できる実行体制です。AI検索はモデルや仕様の変化が速く、確立された正解がまだ少ない領域です。だからこそ、自社で試行錯誤できる人材を置くのか、外部のパートナーと進めるのかなど、自社に合った体制を整えることが重要だと締めくくりました。

5. AI時代の広告運用で見直すべき予算配分・ターゲティング・フォーム改善 ── 株式会社キーワードマーケティング

株式会社キーワードマーケティングからは、代表取締役社長の瀧沢貴浩氏が登壇。BtoB広告を取り巻く環境の変化を踏まえながら、現在押さえておきたい広告運用のベストプラクティスと、リード数だけでなく商談につながる「質の高いリード」を増やすための予算配分、ターゲティング、フォーム改善、クリエイティブについて解説しました。

BtoB広告は「リード数」から、その先の商談・有効リードまで見る時代へ

そして、「どの広告のリードが商談化したか」が追えるようになった

BtoB広告の基本的な手法自体は大きく変わっていない一方、成果の評価方法は変化しています。

瀧沢氏によると、5年ほど前は広告経由のリードがその後どれだけ商談につながったかまで追えている企業は体感で1割程度でしたが、現在は7〜8割ほどの企業が媒体・キャンペーンごとに商談化まで確認できるようになっています。

そのため、CPA(顧客獲得単価)やリード数だけではなく、「有効リード率は何%か」「有効リード単価はいくらか」「最終的な商談単価はどうか」まで見て広告を評価することが重要です。リードを安く大量に獲得できても商談につながらなければ事業成果には結びつかないため、広告運用においても量だけではなくリードの質まで含めて改善することが求められています。

まずはBtoB広告のベストプラクティスを押さえる

CVポイント別・おすすめ配信メニュー

瀧沢氏は、BtoB広告では顧客の検討度合いに応じて、媒体とコンバージョンポイントを分けて設計することが基本だと説明しました。

顕在層には、問い合わせや見積もりをコンバージョン地点として、検索広告やリマーケティングを活用。検索広告はGoogleを最優先としつつ、会社PCでBingを利用するユーザーも多いことから、BtoBではMicrosoft広告も有効だと紹介しました。

一方、準顕在・潜在層には、資料ダウンロードやセミナー申し込みをコンバージョン地点として、Google広告のP-MAXやMeta広告などを活用します。

また、検索広告ではキャンペーンを細かく分けすぎず、「指名」「一般」など役割ごとに整理し、機械学習に必要なデータが蓄積されやすいシンプルな構造にすることも重要だと解説しました。

リードの質を高めるには「予算配分・ターゲティング・フォーム」を見直す

リードの質を改善する3つのアプローチリードの質を改善する方法として、瀧沢氏は「予算配分」「ターゲティング」「フォーム」の3つを挙げました。

予算配分では媒体ごとのCPAだけを見るのではなく、有効リード率や有効リード単価まで算出し、成果の高い媒体へ予算を再配分します。
ターゲティングでは、必要に応じてブロード配信から企業属性などを絞った配信へ切り替えます。
フォームでは、部門名や役職などの項目を追加し、スクリーニング機能を持たせることも有効です。実際に、媒体ごとの予算配分を見直すことで、同じ予算でも有効リード数が90件から122件に増えた事例も紹介されました。

BtoB広告で差をつけるなら、ショート動画の活用も選択肢に

変化の余地は「ショート動画面」にある

広告運用のベストプラクティスが浸透するほど、媒体設定だけでは競合との差をつけにくくなります。そこで瀧沢氏が重要性を指摘したのがクリエイティブです。

まずは正方形・横長・縦長など複数サイズを用意し、広告セット内のパターンを増やすことが基本。そのうえで、今後BtoB企業が取り組むべき表現としてショート動画を挙げました。

必ずしもTikTokのような動画を一から制作する必要はなく、成果の出ている静止画を少し動かしたり、音声を加えたりするところからでも始められます。広告手法がコモディティ化するなか、今後はクリエイティブ表現が差別化につながると説明しました。

6. 1年で商談数約3倍、EventHubのイベントマーケティング戦略 ── 株式会社EventHub

株式会社EventHubからは、マーケティングマネージャーの鈴木優一氏が登壇。SEOや広告など従来のインバウンド施策を取り巻く環境が厳しくなるなか、商談数を増やすためにマーケティング戦略をどのように見直したのかを解説しました。展示会やウェビナー、自社主催イベントなどの具体的な施策とともに、KPIや予算配分を変更した結果、商談数を約3倍まで伸ばした取り組みが紹介されました。

Web施策は「伸ばす」から「維持」へ。顧客接点をイベントやアウトバウンドに広げる

先んじて結論を

EventHubでは、SEO経由の流入減少やリスティング広告のクリック単価(CPC)上昇などを受け、Web施策だけで商談数を伸ばし続けるのは難しいと判断しました。そこで、リスティング広告などのWeb施策は大きく伸ばす前提を置かず、目標を据え置きに設定。

一方で、展示会は1回あたりの来場者数が減っていることから、特定の展示会に大きく賭けるのではなく、出展回数そのものを増やして商談機会を分散させました。さらに、電話などのアウトバウンド、自社主催イベント、ウェビナーなどにも接点を広げ、「待って獲得する」施策だけでなく、自ら顧客接点を作りにいく方針へ切り替えています。

展示会・ウェビナー・自社イベントを「商談獲得の場」として再設計

何をするのか

EventHubでは、展示会やウェビナー、自社イベントを、単にリードを獲得する場ではなく、商談を生み出すための接点として見直しました。

展示会では、来場者数やリード数を最大化するのではなく、「どれだけ商談につなげられるか」を基準に予算配分を変更。たとえば、来場者を呼び込むためのノベルティなどへの投資を抑え、その分を商談獲得につながる施策へ振り分けました。

また、ブースで接点を持った見込み顧客には、その場で終わらせず、当日中に次の商談へつなげるコミュニケーションを増やすなど、現場での動き方も変更しています。何に予算を使うかの判断基準を「商談獲得」に統一したことで、メンバーからも「この施策は商談につながるのか」という視点で改善案が出るようになったといいます。

ウェビナーでは、企画の切り口を増やすだけでなく、ISとの連携も強化しました。ISが顧客と接触したタイミングでウェビナーを案内できる状態をつくることで、従来のハウスリードだけでなく、すでに営業と接点を持っている見込み顧客にも参加してもらえるようになりました。

さらに、交流会などの自社主催イベントも開催頻度を増加。過去に失注した顧客や現在商談中の顧客とも再び会う機会をつくり、近況をヒアリングしたり、次のアクションにつなげたりすることで、新規リードだけに依存せず商談機会を増やしました。

KPIを「新規リード数」から「商談数」へ変更し、商談数は約3倍に

方針を変えてどうなったか

こうした施策の土台になったのが、マーケティングチームが追うKPIの変更です。

従来は新規リード数を中心にモニタリングしていましたが、商談数を重視する形へ変更。すると、展示会やウェビナーでも「新規リードを何件取ったか」だけでなく、過去の失注顧客や既存の見込み顧客とどれだけ接点を持ち、次の商談につなげられたかを見るようになりました。

その結果、人員や広告宣伝費を大きく増やすことなく商談数は約3倍に増加。さらに次年度の計画でも、広告宣伝費を大きく変えずに商談数を約1.5倍伸ばせる見通しが立ったと紹介しました。

施策を増やすこと自体を目的にするのではなく、「商談につながるか」という共通の基準で予算・KPI・施策を見直す。EventHubの取り組みからは、環境変化によって従来のWeb施策だけでは成果を伸ばしにくくなったときこそ、顧客との接点そのものを増やし、マーケティングの役割を再設計する重要性が示されました。

7. 商談につながるBtoBサイトの勝ちパターン ── 株式会社WACUL

株式会社WACULからは、AIアナリスト事業部 マネージャーの小粥まや氏が登壇。4万サイトの分析データなどから蓄積した知見をもとに、BtoBサイトでコンバージョンを増やし、商談につなげるためのサイト改善について解説しました。

デザインから考えない。サイト改善は「目標からの逆算」が重要

サイト改善では、「デザインが古い」「レイアウトを新しくしたい」といった表層的な課題から着手するのではなく、まず商談数やコンバージョン数など、達成したい目標から逆算することが重要です。

小粥氏は、戦略策定から顧客理解・行動分析、ページ構成、デザイン、実装、効果検証までを一連の流れとして設計する必要があると説明しました。

また、コンバージョン数だけを見るのではなく、表示回数、訪問数、サイト内回遊、フォーム到達、コンバージョンまでのプロセスを分解。どの段階がボトルネックになっているのかを数値で特定することで、改善箇所を感覚で決めるのではなく、データから優先順位をつけられ、より効率的にサイトを改善できます。

流入元ごとにユーザーニーズを捉え、LPとコンバージョンポイントを変える

サイトに訪れるユーザーは、リスティング広告、メルマガ、展示会など流入元によってニーズや検討度合いが異なります。そのため、すべてのユーザーを同じページで受けるのではなく、流入元ごとに適したLP(入口ページ)とコンバージョンポイントを用意することが重要です。

たとえば、すでにサービスの導入を具体的に検討しているユーザーには問い合わせやWebミーティング、まだ情報収集段階のユーザーには事例や料金情報、お役立ち資料など、ユーザーの検討状況に応じた選択肢を設けます。

また、フォームで対象者を絞り込みすぎず、まずリードの母数を確保し、獲得後にISやメールで振り分ける考え方も紹介。

ユーザーに複数ページを回遊させて説得するのではなく、ニーズに合ったページから適切なコンバージョンへ短い導線でつなぐことが重要だと解説しました。

コンバージョン最大化に向けたサイト改善の3つのステップ

小粥氏は、コンバージョンを最大化するためのサイト改善を3つのステップに整理しました。

① 訪問者数の多い「大通り」を見つける

最初に行うのが、サイト内で多くのユーザーが通る「大通り」の特定です。トップページやサービスページなど目立つページから改善するのではなく、実際の訪問数をもとに優先順位を決めます。

たとえば、上位4つ程度のページやテンプレート群でサイト訪問者の約8割をカバーできるのであれば、そこを改善することで多くのユーザーに影響を与えられます。流入元やデバイスも確認し、実際の閲覧環境に合わせて改善対象を見極めることも重要です。

② コンバージョンにつながるページを分析し、改善箇所を特定する

次に、大通りとなるページに訪れたユーザーが、その後どのページを経由してコンバージョンしているのかを分析します。

WACULでは、フォームへの直接誘導だけでなく、「そのページを経由したユーザーはコンバージョン率が高い」というページを特定する「経由ページ分析」を紹介しました。

訪問数は少なくてもコンバージョン率が高いページがあれば、そこへの導線を増やすことでコンバージョン増加が期待できます。ページ単体の良し悪しではなく、サイト内のユーザー行動全体から改善箇所を見つけることがポイントです。

③ 施策実施後の数値を確認し、効果検証を繰り返す

改善施策は実施して終わりではありません。フォーム到達率やコンバージョン率などの数値を確認して、狙った効果が出ているかを検証します。効果が十分でなければ、再びユーザー行動を分析して改善箇所を特定する。このサイクルを繰り返すことで、「なんとなく良くなった」ではなく、データに基づいてサイト全体のコンバージョンを増やしていくことができます。

サイト改善で重要なのは、デザインを変えることそのものではなく、「どこを変えれば成果に最も影響するのか」をデータから見極めること。目標から逆算して改善箇所を特定し、実行と検証を繰り返すことが、商談につながるBtoBサイトをつくるポイントだとまとめました。

8. 比較検討時に「想起してもらう」メール戦略 ── 株式会社ラクス

株式会社ラクスからは、メールマーケティングサービス「配配メール」「楽楽メールマーケティング」のプロモーションを担当するセミナーユニットリーダーの佐藤廉氏が登壇。BtoBマーケティングにおけるナーチャリングの考え方を捉え直し、顧客が比較検討を始めたタイミングで自社を思い出してもらうためのメール戦略について解説しました。

ナーチャリングの目的は「顧客を育てる」ことではなく、検討タイミングで接点を持つこと

ナーチャリングとは 顧客を育成することでしょうか?

一般的なナーチャリングでは、ホワイトペーパーやセミナー、メールなどを通じて顧客の検討度合いを段階的に高めていくイメージがあります。しかし実際には、見込みが薄いと思っていた顧客から突然問い合わせが来たり、反対に検討度合いが高いと思っていた顧客が優先順位を下げたりと、検討状況は必ずしも段階的に変化するわけではありません。

佐藤氏は、ナーチャリングで重要なのは、顧客を売り手側の施策で「育てる」ことではなく、外部環境や社内事情によって顧客のニーズが生まれたタイミングで自社を思い出してもらえる状態をつくることだと説明しました。

また、アプローチ対象をまだ商談に至っていない休眠顧客だけに限定せず、一度商談したものの受注に至らなかった失注顧客まで広げることも重要だと指摘。顧客側の状況や優先順位が変われば再び検討が始まる可能性があるため、失注したといって接点まで失うことなく、継続的にコミュニケーションを取る必要があると解説しました。

比較検討時に思い出してもらうため、週1回以上のメールで接点を持ち続ける

週1回以上のメール配信

顧客が新たなサービスを検討するとき、最初からすべての選択肢を検索するのではなく、過去に接点があった企業や記憶に残っているサービスを候補に入れるケースがあります。だからこそ、検討が始まる前から継続的に接点を持ち、「知っている」「聞いたことがある」状態をつくっておくことが重要です。

佐藤氏は、その手段の一つとしてメールを挙げ、基本的には週1回以上の配信を推奨しました。配信頻度を高めることで、顧客にニーズが生まれた際に自社を想起してもらいやすくする狙いです。

一方、配信頻度を増やす際には「配信解除が増えるのではないか」「毎週送るコンテンツがない」といった課題も生まれます。コンテンツについては、新しい記事を毎回制作する必要はなく、営業資料の一部やセミナー案内、業界ニュースなど既存の情報も活用できます。また、メールのクリック率は一般的に約2%程度で、大半の顧客は毎回内容を見ているわけではないため、期間を空けて過去のコンテンツを再利用する方法も紹介されました。

メールへの「反応の変化」を捉え、検討度合いが高まった瞬間に営業がアプローチする

実証データ:Web来訪検知後の架電成果

メールを送り続けるだけでなく、顧客の検討度合いが高まったタイミングを捉えて個別にアプローチすることも重要です。ラクスでは、メールをきっかけに自社サイトを訪れ、資料請求ページなどを閲覧した顧客をリアルタイムで検知し、営業へ通知する施策を実施。こうした顧客へのアプローチでは、通常のテレアポと比較して接触率が約3倍、アポ率と商談化後の受注率が約10倍になった事例が紹介されました。

さらに、一定期間メールを開封・クリックしていなかった顧客が、突然メールをクリックした「反応の変化」に着目する方法も紹介されました。継続的に反応している人よりも、これまで反応がなかった人が突然動いた背景には、社内で新たな課題やニーズが発生した可能性があります。

定期的に接点を持ち続け、その変化が現れた瞬間に個別フォローをする。こうしたアプローチによって、比較検討が始まったタイミングを逃さず商談につなげることが重要だとまとめました。

9. 「お断り理由」を商談に転換させる仕組み ── SALES ROBOTICS株式会社

SALES ROBOTICS株式会社からは、マーケティングリーダーの三原里桜氏が登壇。メールで反応は得られているものの商談につながらない、失注後にどのようなアプローチをすればよいか分からないといった課題に対して、失注理由を起点に再商談につなげるための仕組みについて解説しました。

セッションでは、①失注理由を分解して仮説を立てる、②仮説に基づいて打ち手を設計する、③顧客の反応で検証しKPI化する、という3つのステップに沿って具体的な進め方が紹介されました。

失注理由を4つに分解し、再商談の条件を見つける

停滞パターンは、4つに導けます

三原氏は、失注理由としてよく使われる「時期尚早」は理由そのものではなく、複数の要因が一つの言葉にまとめられた“症状”だと説明しました。商談が止まる背景は、「優先度が上がらなかった」「予算を確保できなかった」「推進する人・体制が欠けた」「選定で負けた、または決めきれなかった」の大きく4パターンに整理できます。

重要なのは、顧客に本音を聞き出そうとするのではなく、電話や商談で観測できた事実から、「なぜ止まったのか」「何が変われば再び動くのか」といった観点から、欠けていた条件を仮説として組み立てることです。SFA(営業支援システム)にも結果だけでなく、停滞パターン・その根拠・再び動くトリガー・次に渡す情報まで記録することで、次のアクションを決めやすくなります。

停滞理由に合わせて「いつ・何を届けるか」を設計する

パターンが決まれば、いつ・何を渡すかが決まる

停滞パターンを整理した後は、欠けていた条件が埋まるタイミングに合わせて、届ける情報を変えます。

たとえば、優先度が上がらなかった顧客には「放置した場合のコスト」を示す資料を、予算確保で止まった顧客には「予算編成期に社内稟議で使える資料を届ける」など、「3カ月後にとりあえず電話する」のではなく、再検討が始まる条件を起点に設計します。

コンテンツはマーケティングが作成し、ISが前回の商談内容などの文脈を添えて届ける形で連携。さらに、4回に3回は自社の話をしない、返信を求めないメールを作る、あえて送らない期間を設けるなど、顧客との信用を減らさないコミュニケーションも重視していると紹介しました。

顧客の反応をKPI化し、再商談につながるパターンを見つける

反応を4段階に定義し、先行KPIにする

施策を実施した後は、メールの開封率やクリック率だけではなく、「顧客からどのような反応が返ってきたか」を重視します。

SALES ROBOTICSでは、返信が来ただけの状態から次回接点への合意まで、顧客の反応を4段階に分類。商談数だけを追うのではなく、顧客が状況を開示してくれた割合などを中間KPIとして確認し、毎月アプローチを改善しています。

さらに、返ってきた反応をもとに、次に「いつ・何を届けるか」を見直します。たとえば「4月に組織が変わる」と分かれば、その時期に合わせて再度アプローチし、「自社と同じ規模の企業ではどう活用されていますか?」といった具体的な質問が返ってきた場合は、検討度合いが高まっていると判断してISが早めにフォローします。

失注理由をそのまま「お断り」で終わらせず、再検討の条件を仮説化し、顧客の反応をもとにアプローチを更新する。こうした仕組みをつくることで、失注顧客へのアプローチ精度を高めていくことが重要だと解説しました。

まとめ:これからのBtoBマーケティングに向き合う3つの視点

本カンファレンスでは、戦略設計から集客・サイト改善・ナーチャリング・インサイドセールスまで、さまざまなテーマからBtoBマーケティングの最新事例が紹介されました。

各社の取り組みは異なるものの、共通していたのは、施策そのものから考えるのではなく、「誰に届けるのか」「どう商談につなげるのか」顧客と事業成果から逆算して施策を設計し、顧客の反応を見ながら改善していく姿勢です。

1. 打ち手から考えず、顧客と目的から逆算する

AIの普及によってマーケティング施策の選択肢が増える一方、限られたリソースのなかですべてを実行することはできません。だからこそ、「誰をターゲットにするのか」「顧客はどのような課題を抱えているのか」「どのような状態を成果とするのか」を明確にし、そこから必要な施策を選ぶことが重要です。

LLMOにおける問いや評価軸の設計、広告における商談までを見据えた運用、Webサイトにおけるコンバージョンから逆算した改善など、チャネルが違っても「目的から逆算して打ち手を決める」という考え方は共通していました。

2. 新規リードだけでなく、あらゆる顧客接点を商談につなげる

BtoBマーケティングは、新規リードを獲得して営業へ渡すだけではありません。展示会やウェビナー、自社イベントを商談獲得の場として設計したEventHub、失注・休眠顧客との継続的な接点から検討タイミングを捉えるラクスやSALES ROBOTICSなど、既存の顧客接点を見直す取り組みも紹介されました。

新規リードだけを追うのではなく、過去に接点を持った顧客も含めてマーケティング対象として捉え、顧客の検討状況に合わせて適切な情報や接点を提供することが、商談機会を増やすうえで重要になっています。

3. 施策単体の数値ではなく、事業成果まで見ながら改善を続ける

各施策をどの指標で評価するかも重要なテーマでした。

広告ではCPAやリード数だけでなく有効リード率や商談化までを見る。サイト改善ではコンバージョン数だけでなく、ユーザーがどのページを経由してコンバージョンしたのかを分析する。メールでは開封率やクリック率だけでなく、その後の顧客の反応を確認する。LLMOでも、AI経由セッションだけでは捉えきれない影響をアンケートやAI上での推奨率など複数の指標から確認するなど、チャネル単体の数値だけで成果を判断しない考え方が共通していました。

このように、施策単体の数値だけで判断せず、その先にある商談や受注までを見ながら改善することが重要になっています。

AI検索、広告、Webサイト、展示会、ウェビナー、メール。チャネルや施策は変わっても、重要なのは「何件獲得できたか」だけではなく、その接点が顧客の検討や商談、受注にどうつながったのかを捉えることです。

これからのBtoBマーケティングに求められるのは、新しい施策を次々と増やすことではありません。顧客がどのように情報を集め、比較し、意思決定しているのかを捉えたうえで、自社がどの接点で、どのような役割を果たすべきかを考えることです。

環境が変化するたびに施策を足すのではなく、顧客と事業成果から逆算して、やるべきことを選ぶ。

そのための判断軸を持ち、組織をまたいで実行・検証できる状態をつくることが、これからのBtoBマーケティングではより重要になっていくでしょう。



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