BtoBのデジタルマーケティングとは?導入メリットから成功のポイントまで徹底解説!

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BtoBマーケティングの戦略設計や施策の進め方にお困りではありませんか?
BtoB領域では、論理的かつ課題解決型のアプローチが求められるため、デジタルマーケティングを軸に適切な手法を選び、継続的に改善を図ることが大切です。
しかし、実際には「何から始めればいいかわからない」「効果測定が難しい」「外注先の選定基準が不明」といった悩みを抱える企業も少なくありません。
本記事では、BtoB領域におけるデジタルマーケティングの基本戦略から施策例、成果を出すための改善ステップまでをわかりやすく解説します。
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変化する市場に対応する!BtoBデジタルマーケティングとは?
BtoBデジタルマーケティングとは、企業間取引(Business to Business)において、見込み顧客の獲得から商談化、長期的な関係構築までをオンライン上で戦略的に実施するマーケティング手法です。
従来型の展示会やテレアポといったオフラインの営業手法だけでは、顧客の情報収集がオンラインへ移行した現代では不十分です。そこで、次のようなオンライン施策を複合的に展開する必要があります。
主な施策 | 具体的な内容 |
---|---|
コンテンツ発信 | Webサイトやオウンドメディアで価値ある情報を提供 |
SEO対策 | 検索結果での上位表示を目指し、認知度を向上 |
MAツールの活用 | 顧客の関心や行動に応じた自動メール配信などの育成活動 |
SNS・オンライン広告 | 潜在顧客層への効果的なリーチとブランド認知向上 |
自社の課題と目標を明確に設定した上でデータを緻密に分析し、顧客のニーズを的確に把握しながら、質の高い商談の創出を実現する仕組みを構築することが重要です。
BtoCマーケティングとの違い
BtoBマーケティングと一般消費者向けのBtoCマーケティングには、以下のような違いがあります。
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BtoCでは、個人の感情や流行、価格、利便性などに基づき、比較的短期間で購買を決定します。一方、BtoBでは企業や組織が対象となり、購買プロセスには複数の担当者や部門が関与するため、導入までの期間が長く複雑です。
意思決定は、製品・サービスの機能性や導入効果、費用対効果など合理的かつ論理的に検討されます。そのため、個々の担当者の立場や課題に合わせた情報を段階的に提供し、長期的な信頼関係を構築することが不可欠です。
特に確認すべきポイントは以下の通りです。
項目 | BtoBマーケティング | BtoCマーケティング |
---|---|---|
ターゲット顧客 | 企業・組織(複数の担当者) | 個人消費者 |
購買決定要因 | 合理的判断(必要性・費用対効果など) | 感情的判断(好み・流行・利便性など) |
購買プロセス | 長期的で複雑(複数承認) | 短期的でシンプル(個人完結) |
関係性 | 長期的で継続的な信頼関係 | 短期的な取引も多い |
コミュニケーション | 課題解決・価値提供型 | ブランドイメージ・共感促進型 |
BtoBマーケティングを成功させるためには、これらの違いを踏まえ、顧客のビジネス構造や組織の力学までを深く理解し、「高い顧客解像度」を持つことが不可欠です。
担当者個人の課題だけでなく、その背景にあるチームや組織全体の課題、そして立場ごとに異なる購買決定要因(KBF)は何かを突き詰めることで、初めて適切なコミュニケーション戦略を構築できます 。
BtoBでデジタルマーケティングを行うべき3つの理由
本章では、BtoB企業がなぜ今こそデジタルマーケティングに取り組むべきなのか、その3つの理由を解説します。
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【理由1】購買行動の変化
BtoB企業がデジタルマーケティングに注力すべき最大の理由は、購買担当者の行動がオンライン中心へと変化したことにあります。
かつては展示会や営業担当者の訪問など、対面での情報収集が主流でした。しかし現在では、検索エンジンや企業サイト、比較メディア、レビュー、SNSなどを通じて、自ら積極的に情報を集めるのが一般的です。
初期段階で自社の情報が見つからなければ、検討候補にすら入らない可能性もあります。BtoBの購買担当者は意思決定をオンラインで完結させることが多いため、的確な情報提供とオンライン上の存在感が、顧客獲得の鍵といえるでしょう。
【理由2】非対面コミュニケーションへの移行
営業やマーケティングの現場では、対面から非対面への移行が急速に進み、デジタル上の顧客接点がかつてないほど重要視されています。
メール、チャット、ウェビナーなどを活用することで、地理や時間の制約を超えて効率よく見込み客にアプローチできるようになりました。
こうした非対面型の施策では、参加履歴や閲覧データなどの情報を活用し、より精度の高いフォローアップにつなげられる点も大きなメリットです。
デジタルツールを戦略的に活用することで、非対面でも顧客との関係を深め、成果につなげられるでしょう。
今後は、自社の営業・マーケティング活動におけるデジタル対応領域を見直し、最適な接点設計を行うことが重要です。
【理由3】データ活用による効率的なアプローチ
BtoB企業がデジタルマーケティングを導入するメリットは、施策ごとの効果をデータで客観的に把握し、継続的な改善へつなげられる点です。
たとえば、広告のクリック率や資料請求の件数、Webサイトの滞在時間などを数値で確認できるため、各施策の成果を可視化し、効果の差を把握しやすくなります。
さらに、施策ごとにリード獲得単価や商談化率といったKPIを定めることで、改善活動の方向性が明確になります。オフライン中心の活動では把握が難しかった情報も、デジタルツールを使えば即時に検証・分析が可能です。
感覚や過去の慣習に頼るのではなく、現状を「見える化」しながら着実に成果を積み上げていけるのが、デジタル施策の大きな魅力と言えるでしょう。
BtoBデジタルマーケティング導入による6つのメリット
本章では、BtoB企業がデジタルマーケティングを導入することで得られる具体的なメリットを解説します。
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1.リードを低コストで獲得できる
BtoB領域におけるデジタルマーケティング導入のメリットとして、質の高い見込み客を比較的低コストで獲得できる点が挙げられます。
従来の展示会やテレアポに比べ、検索エンジンやSNSなどでターゲットを絞った情報発信が可能となり、効率的なリード獲得が可能です。
SEO対策を施したコンテンツや業界特化型のWeb広告を活用すれば、関心度の高い層に直接アプローチでき、無駄な広告費を抑えつつ成果を得られます。また、作成したコンテンツは資産として継続的に活用でき、安定したリード創出につながります。
ターゲット顧客を明確に定義し、適切なチャネルを選定することで、費用対効果の高いマーケティングが可能となるでしょう。
2.リード育成を自動化しやすい
デジタルマーケティングにおける大きな利点のひとつが、「リードナーチャリング(見込み顧客の育成)」の自動化です。リードの関心度や検討状況に応じて、最適な情報を継続的に届けられるため、営業担当の負担を軽減しながら、効率よく商談化へとつなげられます。
中心となるのが、MA(マーケティングオートメーション)ツールの活用です。たとえば、以下のようなデータをもとにリードの動きを把握し、自動で対応することが可能になります。
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これらを基に、「Aの資料を見たら3日後に事例紹介メールを送る」「価格ページを複数回見たら営業に通知する」など、あらかじめ設計したシナリオに従って、リードに合わせたアクションを自動実行できます。
3.顧客エンゲージメントが高まる
デジタルマーケティングを活用することで、「顧客エンゲージメント」を効果的に高めることができます。単発の取引で終わらず、継続的な関係を築くことで、アップセルやクロスセルの成功率向上、さらには既存顧客からの紹介による新規獲得といった好循環を生み出せるからです。
エンゲージメント向上の手段として、以下のようなデジタルチャネルが有効です。
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デジタル施策を通じて顧客のニーズや課題を深く理解し、寄り添ったコンテンツと対話を積み重ねることで、企業は“頼られる存在”へと進化します。エンゲージメントを重視した継続的な取り組みが、長期的な成果につながるといえるでしょう。
4.データで効果を可視化できる
BtoBのデジタルマーケティングは、各施策の効果を具体的なデータに基づいて可視化できます。
Webサイト訪問者数やコンバージョン率、広告のクリック単価などをリアルタイムで把握でき、感覚ではなく客観的なデータに基づいた改善と意思決定が可能です。
施策ごとの効果を比較することで、成果が出ているものに予算を集中させるといった柔軟な戦略が取れるようになります。また、KPIを設定しPDCAサイクルを回すことで、継続的な成果の向上が期待できます。
たとえば、複数の広告チャネルを同時に運用する際、どのチャネルが質の高いリードを生んでいるかを数値で可視化することで、非効率な施策を迅速に見直す判断も容易になります。
組織としてデータに基づいたマーケティング思考を定着させることで、持続可能な成長戦略を描けるのも大きな魅力です。
5.営業活動を効率化できる
デジタルマーケティングを導入することで、営業活動の質と効率を飛躍的に向上させられる点も大きなメリットです。
マーケティング施策を通じて獲得・育成されたリードには、企業名や連絡先といった基本情報に加えて、閲覧ページやダウンロード資料、ウェビナー参加履歴などの行動データが蓄積されます。
獲得した情報はMAやSFA、CRMツールを通じて営業部門にリアルタイムで共有されるため、営業担当者は初回のアプローチから相手の関心を把握した的確な提案が可能です。
LANYでは、MAツール(HubSpot)とSlackを連携させています。「サービスページや実績ページを閲覧した」など、購買意欲の高まりを示す行動を取ったリードを検知すると、企業名や役職といった情報と共にSlackへ即時通知が飛ぶ仕組みです。これにより、インサイドセールスが最適なタイミングを逃さず、個別最適化されたアプローチを実現しています。
営業の成果をより引き出すためには、マーケティングと営業が「MQL(Marketing Qualified Lead)」の定義を共有し、顧客情報の一元管理体制を整備することが重要です。組織全体で顧客接点の質が高まり、営業生産性の向上につながります。
6.競合と差別化しやすくなる
デジタルマーケティングの導入により、自社の専門性や独自の価値を継続的に発信できます。
製品やサービスの機能・価格だけでは見えにくい自社の魅力が伝わりやすくなり、競合との差別化が明確になるためです。オウンドメディアやSNS、ウェビナーなどを活用すれば、有益な情報を一貫して届けることも可能です。
BtoB領域では、「どこから買うか」が意思決定の大きな要素となるため、企業の信頼性や専門性が重視されます。
特定業界向けソリューションを提供する企業であれば、自社サイトで専門記事や導入事例を発信し、業界のキーパーソンを招いたウェビナーを開催することで、「業界に精通した企業」としての信頼を獲得できます。
これにより、価格競争に巻き込まれず、指名で相談される存在へと成長できます。
自社のUSP(Unique Selling Proposition)を明確にし、それを魅力的な形で伝える戦略を構築・実行することが、持続的な差別化とブランド強化の第一歩となるでしょう。
【成果を出せる】BtoBデジタルマーケティングの主な手法
本章では、デジタルマーケティングで実際に成果を出すために活用できる、代表的かつ効果的な手法を具体的にご紹介します。各手法の基本的な考え方から、BtoBならではの活用ポイントまでを解説します。
手法1:SEO(検索エンジン最適化)によるプル型集客
SEO(検索エンジン最適化)は、自社のWebサイトやコンテンツを検索結果の上位に表示させるための施策で、検索ユーザーを自然な形で自社サイトに誘導できる「プル型」の集客手法です。
BtoBでは購買担当者が課題解決の情報を検索する傾向が強く、SEOにより質の高いリード獲得が期待できます。広告に頼らず安定的な流入が見込めるため、費用対効果も高く、中長期的に成果を出せる手法として有効です。
特に検討期間が長く、情報収集が継続的に行われるBtoBでは、信頼を得る第一歩としてSEOが果たす役割は大きく、自社の専門性や実績を効果的に伝える手段として欠かせません。
BtoBのデジタルマーケティングにおいて、ターゲットの検索行動を分析し、有益なコンテンツを制作・発信することが重要です。
LANYでは、新卒向け就職口コミサービス「就活会議」を運営する就活会議株式会社様に対し、SEOコンサルティングの支援を実施しています。インデックス改善やクロール最適化に加え、ユーザー投稿フォームの改修など幅広い提案を行い、検索順位や投稿率の大幅な改善を実現しました。
事例について詳しくは以下の記事をご覧ください。

このように、LANYは単なるSEO対策にとどまらず、コンテンツの戦略設計から改善運用まで、BtoB企業の成果につながる支援を行っています。
「どのようなコンテンツを発信すべきか分からない」「成果につながる運用方法が知りたい」とお悩みの方は、ぜひ一度LANYにご相談ください。
具体的なSEO施策のポイントや、BtoBに強い記事作成の方法は以下の記事で詳しく解説しています。


さらに近年では、生成AIの登場によりSEOのあり方自体も変化しつつあります。特に注目されているのが、ChatGPTのような大規模言語モデル(LLM)に自社コンテンツを見つけてもらい、引用されやすくするためのLLMO(Large Language Model Optimization)という新たなアプローチです。
検索エンジンだけでなく、AIにも「選ばれるコンテンツ」を目指すことが、これからのBtoBマーケティングにおいて欠かせない視点となるでしょう。
LLMOの概要や具体的な対策については、以下の記事で詳しく解説しています。

LANYでは、「未来の顧客接点を作る、LLM最適化」をご支援するLLMOコンサルティングサービスのご提供や、お役立ち資料として「LLMO対策チェックリスト」をご用意しています。
「LLMOについて聞いたことはあるけれど、何から始めればいいのかわからない」とお悩みの方は、ぜひご活用ください。
手法2:Web広告(リスティング・SNS広告等)によるターゲットリーチ
Web広告は、検索連動型広告やSNS広告、ディスプレイ広告などを通じて、ターゲット企業や担当者に直接アプローチできる「プッシュ型」の集客手法です。BtoBでは、新製品のローンチや認知拡大を狙う際、特定業種・役職に対する効率的な訴求手段として特に有効です。
しかし、単にリードを「刈り取る」という発想では費用対効果が見合わないケースが増えています。LANYでは、広告運用をマーケティング全体の流れの中に戦略的に位置づけ、獲得したリードをどう受注に繋げるかという全体設計を重視します。
LTV(顧客生涯価値)とCAC(顧客獲得単価)の視点から、例えばホワイトペーパーダウンロードなどの比較的安価に獲得できるMQL(有望な見込み顧客)と、問い合わせなどのすぐに商談に繋がりやすいSQL(営業対応すべき見込み顧客)では、許容できるCPA(顧客獲得単価)を分けて運用するなど、緻密な目標設定を行うことが効果的です。
さらに、広告の効果はクリック数やコンバージョン率などのデータで可視化されるため、配信後にクリエイティブやターゲティングを柔軟に改善し、費用対効果を最適化できます。データ蓄積が遅れがちなBtoB広告では、クリエイティブやLPの改善を高速に検証し続けることが成功の鍵です 。
たとえば、特定業種の情報システム部門をターゲットに広告を配信し、加えて関連キーワードでリスティング広告を展開することで認知向上とリード獲得を効率よく進められます。
少額からテスト運用を始め、成果を見ながら段階的に広告戦略を洗練させていくのがBtoBでのWeb広告活用の成功パターンといえるでしょう。
手法3:コンテンツマーケティング(オウンドメディア、ホワイトペーパー、事例)
コンテンツマーケティングは、顧客の関心や課題に応える質の高い情報を継続的に発信し、信頼関係を構築しながら購買につなげていく手法です。BtoB領域では、製品の専門性や企業の信頼性を示すうえで非常に効果的であり、売り込みよりも課題解決に資する有益な情報が求められています。
たとえば、業界動向を伝えるブログ記事や、ノウハウをまとめたホワイトペーパー、導入効果を示す事例コンテンツなどが挙げられます。
こうした情報発信を体系的に行う手段として有効なのが「オウンドメディア戦略」です。自社で保有するWebメディアを通じて、検索流入(SEO)や情報資産の蓄積を図りながら、見込み顧客との信頼構築を目指します。企業自身の言葉で理念や強みを伝えられる点も、BtoBマーケティングにおける大きな利点です。
LANYがご支援した株式会社マイナビ様のオウンドメディア「マイナビバイトTIMES」は、まさにこのオウンドメディア戦略によって大きな成果を上げた事例です。もともと運用体制が整っておらず、本体の求人サイトへのCV(アルバイト応募)貢献が課題でしたが、LANYが「どのキーワードが最もCVに繋がるか」を分析し、戦略的に記事制作を代行しました。
その結果、記事経由のCV数は約7倍以上、セッション数は約1.5倍に増加し、事業の最終目標に大きく貢献することに成功しています。
事例について詳しくは以下の記事をご覧ください。

具体的なオウンドメディアの立ち上げ方については、以下の記事をご覧ください。

手法4:メールマーケティングとステップメール
メールマーケティングは、獲得したリードや既存顧客に対し、継続的に価値ある情報を届けて信頼関係を深め、購買やロイヤルティ向上を促進する手法です。
特にBtoBでは検討期間が長く、複数の意思決定者が関与するため、ステップメールのように自動で段階的に配信する仕組みが有効です。
たとえば、資料請求後にお礼メール→導入事例→個別相談とステップを踏んだ内容を送ることで、顧客理解を進めながら検討フェーズを前進させられます。
LANYでは、ホワイトペーパーや資料をダウンロードしたリードに対し、1通目でお礼と自己紹介、2通目で関連コンテンツ、3通目で実績紹介や相談案内を送るステップメールを自動配信しています。資料の種別やリードの業種に応じて、配信する事例を出し分けることで、課題感の近い顧客に響く内容となり、実際に商談化・受注につながった例もあります。
例えば「BtoBのSEOガイドブック」がDLされた場合、競合・対象外の条件に合致しないリードだけを自動判別し、翌日からステップ配信を開始するワークフローを設計。短期での刈り取りではなく、“育てる”視点のメール設計が成果に寄与しています。
導入時は、リードの属性や興味関心ごとにセグメント分けし、検討プロセスに合わせたシナリオを設計することが重要です。内容は常に「顧客にとって有益か」という視点で作成することで、開封率やコンバージョン率が向上するでしょう。
手法5:SNS(Facebook, LinkedIn等)のビジネス活用
SNSのビジネス活用は、BtoB企業においても認知拡大、見込み客との接点創出、ブランド形成に有効です。
また、ユーザーとのコメント交流やメッセージを通じた対話により、双方向の関係性を築ける点も強みです。
さらに近年では、YouTubeの活用もBtoBマーケティングにおいて注目されています。動画を通じて人となりや企業の空気感を伝えることで、テキストや静止画だけでは伝えきれない「親しみ」や「信頼」を伝えやすく、比較検討フェーズの顧客に深い印象を与えることが可能です。
実際にLANYでは、自社YouTubeチャンネル「SEOおたく」の運用改善を通じてリード獲得数を約1.5倍、お問い合わせ数を約3.5倍に伸ばした実績があります。
サムネイルの工夫や企画設計の見直しにより、視聴回数やチャンネル登録率だけでなく、商談転換率の大幅な改善にもつながりました。
詳しくは以下の記事をご覧ください。

LANYでは、YouTubeチャンネルでの運用経験やノウハウを活かして、YouTube運用代行サービスをご提供しております。第一想起の構築から、受注獲得まで寄与するBtoB動画戦略と運用をサポートさせていただきますので、ぜひ一度ご相談ください。
SNSを活用する際には、自社のターゲットがどのプラットフォームを主に利用しているかを把握したうえで、LinkedIn・X・YouTubeなど各チャネルの特性に合わせたコンテンツ設計と運用体制の構築が求められます。人間味や専門性を伝える発信を意識することで、より高いエンゲージメントを生むことができるでしょう。
手法6:ウェビナー(オンラインセミナー)開催によるリード獲得・育成
ウェビナーとは、インターネット上でリアルタイムまたは録画配信されるオンラインセミナーのことを指し、BtoBマーケティングにおいて有効な施策です。
オフィスや自宅から気軽に参加できるため、多忙なビジネス層や遠方の見込み客にもアプローチしやすいのが特長です。
Q&Aやチャット機能を通じて参加者との双方向のやり取りが可能で、関心や理解を深めやすく、参加者情報を活用した効果的なフォローにもつなげられます。
LANYでは、1ヶ月に22回のウェビナーを開催し、501件の新規リードと37件の商談を創出した実績があります。
この成果を支えたのは、限られたリソースで成果を最大化するための工夫です。例えば、運営フローの可視化や各種依頼文のテンプレート化による徹底した効率化、そしてウェビナー後のきめ細やかな追客施策が挙げられます。特に、アンケートで個別相談を希望しなかったリードに対しても、他の質問項目の回答内容からニーズを推測し、インサイドセールスがアプローチすることで商談に繋がったケースも多くあります。
ウェビナーを成功させるには、ターゲットの課題を明確にし、興味を引くテーマ設定やスムーズな運営、開催後の丁寧なフォローまでを見据えて計画しましょう。
詳しくは以下の記事をご覧ください。

BtoBデジタルマーケティング導入・実践の5ステップ
本章では、BtoB領域でデジタルマーケティングをこれから導入したい、あるいは既に取り組んでいるものの思うような成果が出ていない、という企業様に向けて、成果を出すための具体的な導入・実践の5つのステップを解説します。
解説するステップは以下の通りです。
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ステップ1:ペルソナを設定してターゲットを明確にする
デジタルマーケティングを進めるうえで、最初に行うべきは「ペルソナ」の設定です。ペルソナとは、理想的な顧客像を具体的に描いたもの。例えば以下のような項目を明確にします。
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上記の項目を設定することで、誰に・どのような情報を・どう届けるかが明確になり、マーケティングの一貫性が保たれます。
BtoBでは複数の意思決定者が関与するため、現場担当者・管理職・経営層それぞれの関心に応じた訴求が必要です。
ペルソナの作成は推測に頼らず、実在の顧客ヒアリングやデータ分析をもとに行いましょう。部門間で共有し、施策に活かすことが成果につながります。
ステップ2:カスタマージャーニーを作成して顧客の行動を整理する
ペルソナを設定したあとは、顧客が認知から購入、導入後の活用に至るまでの思考や行動の流れを「カスタマージャーニー」として可視化しましょう。
各フェーズで顧客がどのような課題や感情を抱き、何を求めているのかを明確にすることで、適切なタイミングで最適な情報提供が可能になります。
BtoBでは購買プロセスが複雑で長期化しやすく、現場担当から経営層まで多様な意思決定者が関わります。そのため、認知・興味関心・比較検討・導入決定・利用継続といった段階ごとに、タッチポイントや必要なコンテンツを整理することが重要です。
たとえば、中小企業の営業マネージャーがCRMツールを検討する際、Web検索や資料請求、デモ体験、稟議申請など、具体的な行動が段階的に発生します。こうした流れを時系列で整理し、顧客の思考や感情を深く理解することで、効果的なアプローチが実現できます。テンプレートやフレームワークを活用すれば、抜け漏れなく整理でき、マーケティング施策の精度も高まります。
ステップ3:KGIとKPIを決めて戦略を立てる
BtoBのデジタルマーケティングにおけるステップ3は、明確な目標設定です。
まず、最終的に達成すべき成果を示すKGI(例:年間新規契約数)を定め、そこに至るプロセスでの達成指標=KPI(例:月間問い合わせ数、成約率など)を設計します。
KGIとKPIを設定することで、施策の優先順位が明確になり、評価・改善の基準も生まれます。曖昧な目標では、活動が場当たり的になりがちなため、KPIの具体的な設定方法を以下にまとめました。
フェーズ | KPIの例 |
---|---|
認知獲得 | 月間Webアクセス数:○○PV |
リード獲得 | 月間問い合わせ数:40件 |
商談化 | 商談化率:50%(20件の商談) |
成約 | 成約率:50%(10件の契約) |
目標達成に向けて、SEO強化や広告運用、メール施策を連携させた戦略を立案します。KGIはSMART原則(具体的・測定可能・達成可能・関連性・期限)に沿って設定し、KPIはカスタマージャーニーの各段階に応じて複数設定するのが効果的です。
ステップ4:優先順位を決めて施策を実行する
KGI・KPIを設定したら、それに基づく施策を「どこから着手するか」「何を優先するか」に分解し、具体的な行動計画を立てていきます。BtoBマーケティングでは、限られた予算や人員のなかで最大限の効果を出すために、施策の取捨選択と優先順位の明確化が必要不可欠です。
まずは次のような主な施策から、自社のリソースや目標に適したものを選定します。
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たとえば、会計ソフトを提供する企業が「月間100件の無料トライアル申込」をKPIに据える場合、検索ニーズに応える比較コンテンツやSEO施策を優先し、即効性のあるリスティング広告を同時に実施するなど、施策の「目的」「到達時期」「効果」を軸に判断していきます。
以下のような評価表を使うと、関係者間での合意形成や意思決定がスムーズになります。
評価軸 | 検討ポイントの例 |
---|---|
目標への貢献度 | KPIに直結する施策か |
実行の容易さ | 自社で内製できるか、外注が必要か、ノウハウはあるか |
コスト/予算感 | 広告費・制作費・人件費などの想定コスト |
効果が出るまでの期間 | 即効性(広告)か、中長期施策(SEO・コンテンツ)か |
優先順位が定まったら、「誰が・いつまでに・何を・どのように実行するか」を明文化し、進捗管理と検証を行いながら施策を展開しましょう。
ステップ5:効果測定とPDCAサイクルにより改善を続ける
デジタルマーケティングの最終ステップは、PDCAサイクルの継続的な運用です。
実施したマーケティング施策の効果を定期的に測定し、得られたデータをもとに課題を分析し、改善策を立てて再実行する一連のプロセスです。市場環境や顧客のニーズは常に変化しており、一度成功した施策が長期にわたって通用するとは限りません。
だからこそ、PDCAのサイクルを繰り返し回すことが、成果を持続的に伸ばすための重要なポイントとなります。
たとえば、SEO対策であれば、検索順位やアクセス数、滞在時間、直帰率、コンバージョン率といった数値を分析し、想定とのズレを把握します。必要に応じて記事の構成を見直したり、関連コンテンツを追加するなどの対策を講じて、再度成果を検証します。
メールマーケティングでは、開封率やクリック率、Web広告ではクリック単価(CPC)やコンバージョン単価(CPA)などを指標に改善を重ねていきます。
PDCAサイクルを効果的に運用するには、KGIやKPIに沿った数値目標を明確に設定したうえで、週次や月次の定点観測を行い、チーム内で共有・議論する場を設けることが重要です。
ただ数値を確認するだけでなく、「なぜこの結果になったのか」を考え抜き、次のアクションに具体的に落とし込んでいくことが、重要です。こうした取り組みを積み重ねることで、組織に再現性のあるマーケティング体制が根付き、長期的な競争力を生み出せるでしょう。
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BtoBにおけるデジタルマーケティングの戦略設計から具体的な実行ステップまで、包括的にご紹介しました。自社に合った最適な手法を見つけるには、基礎を理解しながら段階的に取り組むことが重要です。
BtoBマーケティングは一度で完結するものではなく、継続的な改善が成果を左右します。「何から始めるべきかわからない」「なかなか成果が出ない」とお悩みの方は、ぜひLANYにご相談ください。経験豊富な専門家が、貴社のマーケティング成功を全力でサポートいたします。
※本記事の制作には生成AIを活用していますが、編集者によってファクトチェックや編集をしています。また、掲載している画像はすべてデザイナーが制作したものです。
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