採用現場の「感覚」を「データ」で裏付け。60名分のログ分析でペルソナ解像度を高め、再現性を確立した事例
株式会社キュービック

採用現場の「感覚」を「データ」で裏付け。60名分のログ分析でペルソナ解像度を高め、再現性を確立した事例

目次

デジタルメディア運営を中心に事業を展開する「株式会社キュービック」様。同社の長期インターン採用は、これまで高いブランド力と熟練担当者の優れた感性によって成功を収めてきましたが、市場環境や体制の変化に伴い、「ノウハウの属人化」や「再現性の確保」という新たなテーマに向き合うこととなりました。

焦点となったのは、言語化されていない「感覚」を、いかにして誰もが扱える「組織の資産」に変えるか。そのためのパートナーとして選ばれたのが、LANYでした。

LANYのご支援では、60名分の面接ログ分析によるペルソナの再定義、数値管理の型化、そしてAIを活用した自走支援を実施。「現場の感覚」を「データ」で裏付けすることで、担当者が変わっても成果を出し続けられる再現性の高い採用基盤を構築しました。

当時の「モヤモヤとした悩み」が、いかにして「確かな戦略へ」と変わっていったのか。採用担当の野瀬様に、LANYのコンサルティング導入時の課題、ご依頼の決め手、お取り組み内容・成果について詳しくお話を伺いました。

課題

  • ターゲット像や評価基準が言語化されておらず、合否判断が熟練担当者の「感性」に委ねられていた
  • 運用のノウハウが特定の個人に依存しており、組織としてナレッジが蓄積されていない状態だった
  • 競合増加により自然流入が減少。「自然と応募が集まる」過去の成功体験から脱却し、データに基づく能動的な戦略への転換が急務だった
提供プラン採用コンサルティング

お取り組みの成果

  • 60名分の面接ログを分析し、暗黙知となっていた採用要件を言語化。個人の感覚に左右されない「明確な判断基準」を策定
  • 歩留まりなどの重要指標(KPI)を可視化する管理シートを導入。担当者の経験則に頼らず、「数値に基づいて課題を特定・改善できる再現性」を確保
  • 生成AIを活用した運用フローを構築し、社内のみで持続的に改善できる「自走体制」を実現
お取り組み期間2025年9月〜2025年10月

「個人の経験・感性」から「組織の資産」へ。採用を“マーケティング視点”で構造化するためにLANYを選んだ理由

株式会社キュービック 野瀬様株式会社キュービック 野瀬様

LANYにご相談いただいた当時、どのような課題がありましたか?

野瀬さん:当時、最大の課題は、採用の判断軸や運用が属人化し、組織の資産になっていなかったことです。具体的には3つの課題がありました。

1.「キュービックらしさ」の定義が曖昧で、合否判断が現場の「感覚」頼みだった

社内には「なんとなくこういう子が合うよね」という共通認識(カルチャーフィットの感覚)はあったものの、明確な基準として言語化まではされていませんでした。そのため、合否判断やスカウト文面の作成が各担当者の「感性」に委ねられている状態でした。「誰に、何を伝え、どう判断するか」という戦略の根幹を、誰もが扱える「共通の基準」に落とし込む必要がありました。

2.特定メンバーの「個のスキル」への依存

かつては、長期インターン採用を牽引していた担当者の「人を見抜く直感」と「圧倒的な行動量」によって、「長期インターンといえばキュービック」と言われるほど質の高い採用ができていました。

しかし、その成功ノウハウはあくまで「特定の個人」に帰属するものであり、組織の資産として蓄積されていなかったのです。そのため、担当者の変更に伴ってノウハウが失われてしまい、以前のような成果や再現性を維持するのが難しい状況に陥っていました。

3.「応募を待つ」スタイルの限界。過去の成功体験からの脱却

さらに、競合が増えたことで「自然と応募が集まる」という状況ではなくなりました。難しいところは、ありがたいことに以前はブランドの求心力だけで多くの熱意ある学生さんと出会えていたため、「特別なことをしなくてもうまくいっていた」という強い成功体験があったことです。

そのため、泥臭くデータを見て改善サイクルを回す仕組みがまだ整っておらず、環境が変わった途端に「次の一手」が見えなくなってしまったのです。「このままではマズい」という危機感が募っていましたね。

LANYへご依頼いただいた経緯と決め手をお聞かせください

野瀬さん:きっかけは、LANYさんが主催する「ChatGPTを活用したスカウト改善セミナー」への参加です。当初は、「スカウトの返信率を上げたい」「工数を減らしたい」といったテクニカルな解決策を求めて相談しました。

しかし、お話をする中で「そもそも誰に届けるべきか?」「キュービックの魅力とは何か?」という議論に自然と発展していって。局所的なテクニックではなく、採用広報の全体設計に関わる「本質的な視点」を提示してくれたことに驚きがありました。

正直、当時の私は課題さえうまく言語化できていない「モヤモヤした状態」でした。しかしLANYさんは、そんな漠然とした悩みも正面から受け止め、壁打ち相手として整理してくれました。「とりあえずツールを入れましょう」ではなく、「マーケティング視点で一から設計しましょう」というスタンス。そして、正解が見えない段階から一緒に考えてくれる「伴走力」。その姿勢を見て、「LANYさんになら、まだ形になっていない悩みも含めて相談できる」と確信し、依頼を決めたんです。

──具体的な施策が決まっている段階よりも、むしろ「何が課題かわからない」「モヤモヤしている」という上流の整理からご一緒できるのが、我々の強みでもあります。野瀬様が抱えられていた「漠然とした迷い」を、確かな「戦略」へと変換するお手伝いがしたいと考えました。

60名のログ分析で「勝ち筋」を可視化。データ×AIで構築した、再現性ある採用基盤

株式会社キュービック 野瀬様とLANY 安藤株式会社キュービック 野瀬様とLANY 安藤

具体的なお取り組み内容と、それによる成果を教えてください

野瀬さん:今回のお取り組みでは、大きく分けて「過去ログの資産化」「数値管理の型化」「AI活用の自走支援」の3つに注力しました。

1.60名分のログを総ざらい。現場の「感覚」を「確かな根拠」に

まず着手したのは、社内に眠っていた過去60名分の面接メモや合否理由の棚卸しです。LANYさんと一緒にAIも活用しながら、「活躍する学生の共通項」や「不採用のパターン」を徹底的に言語化していきました。

その結果、これまで「なんとなく良さそう」という感覚値だったターゲット像に、明確な「根拠」が生まれました。「なぜこの人が良いのか」「なぜ合わないのか」を自信を持って語れるようになり、スカウト文面や面接での訴求内容に一貫性が生まれたのは大きな変化です。

──実際にログを分析してみると、現場の皆様の感覚が非常に鋭かったことが証明されましたよね。我々は新しい何かを作ったというより、皆様の中にあった「正解」を言葉にするお手伝いをしたに過ぎません。

2.複雑な数値管理を「型化」。誰が担当しても成果が出る仕組みづくり

野瀬さん:次に、採用活動の状態を把握するための「仕組み化」です。歩留まりなどの重要指標を可視化する管理シートを、運用しやすい「型」として納品していただきました。

何より、「担当者が変わっても同じ基準で運用できる基盤」ができたことが重要です。属人化から脱却し、誰が担当しても数字を見て判断できる状態を作れたのは、組織として大きな一歩と言えます。

3.実践的なAIレクチャーで、「自分たちで使いこなす」自走体制へ

最後は、構築した仕組みを社内に定着させ、自分たちのものにするための「AI活用支援」です。「スカウト文面をどう書かせるか」「ログをどう整理させるか」といった具体的な指示(プロンプト)について、実務ベースのレクチャーを受けました。

最初は「AIは難しそう」と身構えていたのですが、明日から使えるレベルで噛み砕いて教えてもらえたので、心理的なハードルがぐっと下がりましたね。今では外部パートナーに頼りきりにならず、自分たちだけで運用し、改善を重ねられるようになっています。

施策の進行において、LANYのサポートはいかがでしたか?

野瀬さん:「作業代行」ではなく、「どうすればプロジェクトが社内で前に進むか」まで踏み込んでくれた点が本当に心強かったです。

特に助かったのが、社内決裁に向けたサポートです。「施策をやって終わり」ではなく、その成果をどう伝えれば次の予算やGOサインにつながるか。資料の構成から想定問答まで一緒に練り上げてくれたおかげで、社内の合意形成が非常にスムーズに進みました。

契約の範囲云々ではなく、目的に向かって背中を支えてくれる、まさに「パートナー」そのものでした。

──どんなに良い施策も、社内で承認されなければ続きませんからね。担当者様ご自身が、社内で自信を持ってプロジェクトを推進できる「環境づくり」こそが、我々の果たすべき役割だと考えています。

野瀬さん:また、打ち合わせの合間に、私個人のキャリア相談にまで乗ってくれたことも印象に残っています。ビジネスライクな関係を超えて、私という人間まで真剣に考えてくれる。弊社には「同じ釜の飯を食う仲間」のような関係性を大切にする文化があるのですが、LANYさんの姿勢にもまさに同じ熱量と価値観を感じ、深い信頼を覚えました。

課題の「言語化」から支援。現状を整理し、次の一手を見出すパートナーとして

どのような企業や担当者にLANYはおすすめですか?

野瀬さん:かつての私と同じような境遇の、大きく2つのタイプの方におすすめだと思います。

1.「何が課題か」さえ、うまく言葉にできていない企業様

すでに「これをやりたい」という施策が決まっている企業様はもちろんですが、当時の私のように「なんとなくモヤモヤしている」「課題はあるはずだが、言語化できていない」という状態の方にこそ、LANYさんをおすすめしたいです。

LANYさんは、その混沌とした悩みの中から「解くべき本質」を見つけ出し、進むべき道筋をクリアにしてくれます。「まだ相談できる段階じゃないかも」と遠慮せず、まずは壁打ちのつもりで話をしてみてはいかがでしょうか。

2.全力で走り続けてきたからこそ、一度「立ち止まりたい」担当者様

目の前の業務に全力で向き合ってきたからこそ、日々のオペレーションに忙殺され、戦略の見直しまで手が回っていない担当者様も多いはずです。

「一度現状を整理し、視界をクリアにしてから、もう一度走り出したい」そんなフェーズにいる方にとって、LANYさんは視座を引き上げ、次の一手を示してくれる最良のパートナーになると思います。

今後LANYと一緒に取り組みたいことはありますか?

株式会社キュービック 野瀬様とLANY 安藤

野瀬さん:今回は長期インターン採用が中心でしたが、ゆくゆくは新卒・中途を含めた「採用全体の戦略設計」についても相談させてください。チャネルごとの部分的な改善にとどまらず、採用全体を俯瞰した総力戦のパートナーとして期待しています。

また、実は別部署(SEOチーム)でもLANYさんにお世話になっているんですよね。今後は部署単位だけでなく、会社全体としてより深いお付き合いができればと考えています。

高い専門性はもちろんですが、私たちのカルチャーや温度感を深く理解して伴走してくれる安心感は、他には代えがたいものです。これからも、良きビジネスパートナーとして末長くご一緒できれば幸いです。

──ありがとうございます。我々もキュービック様の「人と正面から向き合う文化」や「本質を追求する姿勢」、「深い信頼関係を大切にするスタンス」に強く共感しています。引き続き、貴社の事業拡大に貢献できるよう尽力いたします!

担当者からのコメント

野瀬様、温かいお言葉をありがとうございます。プロジェクト開始当初、野瀬様が抱えていらした「漠然とした不安」は、実は多くの採用担当者様が直面する壁でもあります。だからこそ、今回は小手先のテクニックではなく、「キュービック様の採用における『勝ち筋』とは何か?」という本質的な議論に多くの時間を割かせていただきました。

結果として、現場の皆様が持っていた鋭い「感覚」が、データという「根拠」によって裏付けられ、自信を持って運用いただけるようになったことを何よりうれしく思います。

「同じ釜の飯を食う仲間」。その言葉をいただけたことを励みに、これからも貴社の事業成長に深くコミットし、良きパートナーとして伴走させていただきます。今後とも末長くよろしくお願いいたします。

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担当メンバー 安藤 貴康

株式会社リクルート出身で1,000社超の採用支援を経験。多業界で人事責任者を歴任し、マーケティングの知見を活かして成果と再現性のある採用体制を構築。経営や事業の全体像を踏まえた戦略設計に加え、採用広報・選考設計・定着支援から人材育成・人事制度まで一貫して支援。

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担当メンバー 利倉 明日香

Webデザイナーやカメラアシスタントを経て、SEOのおもしろさに惹かれWebライター・ディレクターとして独立。株式会社AViCではSEO記事の制作に従事。 現在LANYにて、事例記事、オウンドメディア(CULTUREINDEX)、社員インタビュー記事、Podcast「LANY FM」などを担当。コンテンツを通じて、LANYの人・カルチャーを伝えることに力を注いでいる。

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